記事作成代行の流れ、選び方、注意したいこと【代行会社編】

最近では、多くの企業でオウンドメディア運営が盛んに行われています。ユーザーにとって有益なコンテンツを発信し続けることで信頼関係を築き、見込み客獲得やコンバージョンへ繋げることができるため、インバウンドマーケティングの中でも特に注目されている手法ですね。

そんなオウンドメディア運営で重要になるのが継続的なコンテンツ作成なのですが、近年記事作成代行を活用する企業が増加しています。

というのも、定期的に記事を制作し続けるのはリソースが必要で、大きな負担になることも少なくないからです。それを外部に委託することで社員は本業に集中することができ、社員に負荷をかけずに継続的な運営が可能になるのです。本来であれば自社に編集部を設置してコンテンツ作成をしていくことがベストなのでしょうが、社内リソースが不足している企業ではなかなかそうもいきませんね。 

また、社内リソースが十分な企業でも、継続性や質の確保の観点から記事作成代行を活用するケースは増えているので、オウンドメディア運営の新しいスタイルだとも言えます。

いずれにせよ、記事作成代行では単なる記事制作ではなく、良質なコンテンツが提供されなければ期待する効果を得ることはできないでしょう。そこでここでは、記事作成代行の流れから代行会社の正しい選び方、そして依頼側が注意すべきことをまとめました。

「これから記事作成代行を依頼したい」「以前代行会社選定に失敗した」という方は是非参考にしてみてください。 

記事作成代行の流れ

代行会社に記事作成を依頼する場合、どのように進めてゆくのかをステップごとに解説していきます。まずは作成の流れを把握しておきましょう。 

ステップ1. 代行会社との打ち合わせ

代行会社によるヒアリングのもと、記事作成代行の目的やオウンドメディアの特性・期待する効果などを明確にしていきます。また、現状抱えている課題や今後の展望なども合わせて伝えておくと、効果の出る記事作成に近づくことができます。 

ステップ2. 企画・骨子作成

ヒアリングをもとに代行会社が企画提案・骨子作成を行います。記事コンセプトの設定や記事構成のレギュレーションなどをしっかりとすり合わせていきましょう。

ステップ3. 記事作成

作成した企画・骨子に依頼側からOKが出れば代行会社が記事作成をはじめます。記事の作成に関しては、代行会社の社内ライターが執筆するのか、さらに外部ライターへ執筆依頼するのかが異なるので注意が必要です。 

社内ライターの場合は依頼側の要望を比較的強く反映させることができ、外部ライターの場合は専門性の高い記事作成に優れています。どちらも一長一短あるので、それぞれの特性をきちんと理解した上で依頼することが大切です。

ステップ4. 初稿確認

記事の初稿ができると、それを確認します。基本的には代行会社の編集部が確認を取っていますが、依頼側の要望をしっかりと反映しているか?誤字脱字はないか?そもそもの論旨が自社の方向性に合っているかなどしっかりと確認しておくことが重要です。

ステップ5. 修正依頼

初稿確認で問題があれば修正依頼となりますが、各代行会社により修正依頼の規定が異なります。基本的に代行会社に落ち度があるような修正では無料ですが、依頼側の要望での修正依頼は有料となる場合がほとんどです。

また、全体的な修正は依頼時同様、費用がかかることが多いので、特に一般的な内容と異なる方向性が必要な場合などは事前に確実にインプットしましょう。

ステップ6. 納品

修正が完了し、依頼側のOKが出れば晴れて納品となります。

以上が、代行会社における記事作成の流れとなります。これは単純な記事作成の場合であり、オウンドメディアのコンテンツ作成をトータル的に依頼する場合は編集部の立ち上げやペルソナ作成などのステップが追加されます。

Webサイトのリニューアル時に絶対おさえておきたいSEO対策10のポイント
バイヤーペルソナテンプレート

記事作成代行会社の正しい選び方

記事作成代行においてコンテンツの質を左右するのは、適切な代行会社を選定できるかできないかです。ここで、代行会社の正しい選び方を解説していきます。

内部体制を把握

まずは代行会社の内部体制を把握しましょう。前述したように、記事執筆は社内ライターか外部ライターかで作成される記事に影響が出ます。また、編集部はどのようにして品質確認を行っているかを確認しておきましょう。 

打ち合わせのときは担当者がしっかりしている人だったから安心していたけど、実は内部体制がしっかりと取れていないがために記事作成に支障が出るなんてことは珍しくありません。

内部体制の把握で最も有効的なのは担当者へダイレクトに尋ねてみることですね。明確に内部体制を説明してくれれば良し、少しでも曖昧な部分があれば要注意です。 

実績を確認

記事作成代行会社のホームページなどに掲載されている実績は、適切な代行会社を選定するための一つの指標となります。しかし、Webサイト制作やアプリ開発と違い実績があまり掲載されていないのが特徴です。制作記事をそれぞれ事例ですというのも違和感があるので、これは当然かもしれません。 

そこで確認して欲しいのが、代行会社が運営しているオウンドメディアです。成功しているオウンドドメディアならば、必ず記事作成に関するノウハウが蓄積されています。また、代行会社が得意とする記事のテイストを把握することも可能なのでしっかりと確認しておきましょう。

ただし、実績が少なくても優良な代行会社は存在するので、ひとつの参考情報として考えるのがよいでしょう。 

SEO対策

オウンドメディアを成功に導くためには、SEO対策を意識した記事作成が必ず必要です。なので代行会社のSEO対策に対する姿勢を確認しておきましょう。

実は「とりあえずキーワードを詰め込んで検索結果上位を狙う」という記事作成代行会社は未だに存在します。以前ならばそれでも検索結果上位にページを表示させることはできましたが、現在の検索エンジンのアルゴリズムではキーワードを適当に詰め込んだコンテンツは評価されません。「ユーザーにとって有益なコンテンツ」というのがより重視されているのです。 

また、SEO対策はしっかりと取れているがコンバージョンに繋がるようなキーワードとはズレているなんてことも珍しくないので、その点も考慮してください。 

費用が安過ぎない

費用を抑えたい気持ちは分かりますが、「低コスト=良い代行会社」という式はなかなか成り立ちません。「安かろう悪かろう」で、低コストなのはいいが記事のクオリティもそれなりとなってしまうと本末転倒です。

低コストで記事作成代行を請け負う会社には、必ず低コストで提供している理由があるので、しっかりと把握しておくことが重要となります。 

依頼側が注意すべきこと

記事作成代行において、良質なコンテンツを納品してもらうためには依頼側が注意すべきこともあります。この注意点が押さえられていないがために失敗する企業が非常に多いので、ここで把握しておきましょう。 

記事作成を丸投げしない

記事作成代行は業務負担軽減や効率化などを目的に依頼する場合が多いですが、決して記事作成を丸投げしてはいけません。もちろん全て代行会社任せにすることもできますが、オウンドメディアを成功に導くような記事作成はほぼ不可能でしょう。 

理由は、自社のカラーや思いを反映させた記事作成ができないからです。

代行会社はあくまで外部の人間であり、打ち合わせを数回行ったくらいで自社のカラーを100%理解することは難しいのが現実です。このため、丸投げすると適切な記事作成がかないません。

特にオウンドメディアでは、自社カラーや思いを反映させたコンテンツでファンを作るということが重要なので、記事作成の丸投げは結局ファンづくりに結びつかない結果を招いてしまうのでやめましょう。記事の制作は依頼できても、そこに込める思いは代行できないのです。

積極的なコミュニケーション

記事作成代行はWeb制作やアプリ開発と同様で、作成期間中は代行会社と積極的なコミュニケーションが大切です。 

都度コミュニケーションを取ることで依頼側の要望をしっかりと伝え、無駄な修正や業務を無くすことが出来ます。また、高品質な記事作成を実現するためにも重要な要素です。 

「品質の良いコンテンツは代行会社が作る」というのではなく、「自社も積極的に関わってできるもの」と認識しておきましょう。

目的を明確に持つ

何のための記事作成代行なのか?業務効率化や専門性の高いコンテンツを発信するためなどその目的は様々かと思います。しかし、「内製化が難しいからなんとなく代行会社に依頼している」という企業が多いのも事実です。 

そもそも適切な記事制作代行会社を選定することは難しく、出来たとしてもこちらの要望を的確に伝えられず「目的が曖昧」というのは致命的です。

記事作成代行を活用する目的を明確にし、その旨を代行会社にきちんと伝えることで質の高い記事作成や円滑なコミュニケーションが生まれます。

以上、記事作成代行を依頼する際に気を付けたいところをまとめました。以上のような点に注意しないと、社内リソースを節約できるどころかかえって手間がかかってしまったり、サイト自体のパフォーマンスが上がらなくなってしまったりすることが増えるでしょう。いずれにしても、質の高いコンテンツを提供してゆくという目的を達成するには「代行会社と共に作っていく」という姿勢が非常に大切です。

まとめ

現在もオウンドメディアを活用していこうという企業は増えています。また、1つの企業が複数のオウンドメディアを運営するという事例も増えてきており、今後もこの傾向は加速するでしょう。これに伴い記事作成代行のニーズも増えていくでしょう。

マーケットが広がると、参入する事業者も増えるため質も大きく異なってきます。そのため記事作成代行におけるリスクが高まっている状況でしょう。より一層期待される施策である一方、いっしょに記事の制作や運営を行っていく会社の選択のリスクも高まりつつあるという状況で、代行会社の選び方や依頼側が注意すべき点をしっかりと押さえておくことはとても重要になってきています。

ここで解説した選び方や注意点で少しでも多くの企業が、適切な記事作成代行を実現させることができれば幸いです。

また、記事作成代行では代行会社に依頼する他にフリーランスに依頼するという選択肢もあります。

参考:記事作成代行の流れ、選び方、注意したいこと

記事作成はインバウンドマーケティングの燃料です。インバウンドマーケティングについて以下のEブックにまとめてみました。ご興味があれば合わせてご確認ください。

インバウンドマーケティング完全ガイド