ディスプレイ広告とは?リスティング広告の違いやメリット・デメリットを解説!
Web上で掲載する広告として、ディスプレイ広告は代表的な存在です。広告の運用を始めようと考えている方であれば、ディスプレイ広告について知っておくことが大切です。そこで本記事では、リスティング広告と比較しつつ、そのメリットやデメリットについて解説します。
ディスプレイ広告とは?
「ディスプレイ広告」とは、Webサイト上あるいはアプリ上で表示されるオンライン広告の一種です。テキスト形式で表示されたり、バナー形式で表示されたりと、その形式はさまざまです。また、表示面積や細かい掲載場所などは、必ずしも統一されていません。なぜなら、各サイト・各アプリの運営者が設定する内容によって変わってくるからです。
なお、一般的にはバナーとして表示されることが多いため、「バナー広告」とも呼ばれます。
ディスプレイ広告とリスティング広告の違い
ディスプレイ広告と並んで利用されることが多い広告として、「リスティング広告」があります。いずれもオンライン広告であることに変わりありませんが、利用目的などが異なります。
最も分かりやすい違いは、掲載場所です。リスティング広告は、ユーザーがブラウザから検索をかけた際の結果ページに表示されます。そのため、特定のWebサイトにアクセスする前の段階で、訴求することになります。掲載内容は、ユーザーが入力したワードに連動して変化します。なお、リスティング広告では、横方向に長く伸びたエリアにテキストのみが表示されるのも特徴的です。
一方、ディスプレイ広告は、サイトなどにアクセスした後、ページ上に表示されるタイプの広告です。訴求のタイミングが異なるほか、テキストだけでなく画像・動画が使える点でも大きく異なっています。表示エリアの形もさまざまで、縦長から横長、正方形に近いものなど、自由度は高いです。
またこういった仕組みの違いから、アプローチできる層にも違いがあります。リスティング広告では、実際に入力した内容に応じて表示されるため、ニーズが顕在化した層へのアプローチを得意とします。他方、ディスプレイ広告は過去のユーザーの行動履歴などから表示広告が決まるため、ニーズが顕在化していない潜在層を主なターゲットとしています。
ディスプレイ広告の代表的なサービス
これからディスプレイ広告の運用を始めようと考える企業の方は、以下の代表的なサービスについて知っておくとよいでしょう。
Googleディスプレイネットワーク(GDN)
「GDN(Googleディスプレイネットワーク)」は、Googleと提携しているサイトやアプリに向けて広告を配信するサービスです。YouTubeのように、Googleが提供するサービス以外にも多数の提携先があり、200万以上のWebサイト、および65万種類以上のアプリで掲載できるようになります。
次項で紹介するYahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)と並んで著名なサービスですので、広告運用を行う担当者の方は利用できるようにしておきましょう。
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)
「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)」は、Yahoo!と提携しているサイト・アプリに対して広告を配信できるサービスです。Yahoo!ニュースなどのYahoo!が提供するサービス以外にも、多数のサイト・アプリに広告を配信できます。
日本では、GoogleとYahoo!がWeb広告で大きなシェアを占めているため、まずはこれらのサービスを使えるようにすることから始めましょう。
ディスプレイ広告のメリット
ディスプレイ広告のサービスをより効果的に活用できるように、運用することで得られるメリットを解説していきます。
リターゲティングができる
リターゲティングとは、ユーザーのサイト訪問履歴を通じて、以前訪問したサイトなどに関する広告を配信することです。前に一度訪れた履歴があるということは、未訪問のユーザーと比べて特定のサービス・商品などへの関心が強い傾向にあります。そのため、このユーザーに対して広告によってアプローチすることは、成約を獲得するために非常に大きな効果を持ちます。
広告を出してコストが発生する以上、出稿を行う企業としても、できるだけ効率的に訴求したいと考えるはずです。そこでリターゲティングを行うことでムダな配信を避け、できるだけ意味のあるターゲットに絞って配信するという効果が得られるのです。
ディスプレイ広告の最大の魅力は、このリターゲティングができる点だといえるでしょう。
潜在層へのアプローチ
前述の通り、リスティング広告では、現に特定のキーワードに基づいた情報を調べようとしているユーザーに対してアプローチをかけます。そのため、「あの商品を購入したい」「あのサービスに申し込みたい」と考える顕在顧客に対して強い効果を発揮します。一方、ニーズが入力ワードとして発現しておらず、潜在するにとどまっているユーザーに対しては効果が薄いというデメリットがあります。
ディスプレイ広告では逆に、この潜在層に対するアプローチに適しています。特定の商品やサービスをまだ知らないユーザー、あるいは興味を持っているものの具体的な行動を起こしていないユーザーに対して訴求することが有効です。
ブランディングができる
ディスプレイ広告では、テキストだけでなく動画・画像も使用して出稿できます。そのため、商品などの現物がある場合に、視覚的・聴覚的に印象を与えてその魅力を伝えるのに向いています。たとえクリックに至らなかったとしても、ブランディングには役立つはずです。
テキストだけでは伝えるのが難しい内容でも、ビジュアルで具体的なイメージを伝えることができますし、表現の幅はかなり広くなるといえるでしょう。
ディスプレイ広告のデメリット
前項ではメリットについて詳しく説明しましたが、デメリットも存在します。ただ、向き不向きを正しく理解しておくことで適切な運用ができるようになりますし、利点を最大限に活かすことにも繋がります。そのため、デメリットについてもしっかりと把握しておくことが大切です。
コンバージョン率は低い
ディスプレイ広告では、リスティング広告に比べてコンバージョン率が低い傾向にあります。つまり、成果を出すのが割合難しいということです。しかしこれは、その仕組み上、仕方のないことでもあります。なぜなら、アプローチをかけるタイミングが異なり、そもそも訴求するユーザーの購買欲に差があるからです。
リスティング広告を目にする場面は、ユーザーが今まさにその情報を求めていたタイミングであり、逆にディスプレイ広告が掲載されるのは、ユーザーが別の行動をしている間のタイミングです。そのため、潜在的に関心を持っていたとしても、広告を目にする瞬間は購買欲があまり強くない可能性が高いのです。
そこで、潜在層に対し「今すぐ欲しい」「すぐに利用しないと」と思わせられるような工夫が必要になってきます。運用を継続してノウハウを蓄積し、最適な広告をどのように作成すべきかについて検討しなければなりません。ただし、広告運用のプロに依頼することで素早く対応できることもあります。
分析が難しい
広告運用を成功させるには、出稿前の設定などにこだわることも大事ですが、その後の効果測定も欠かせません。そしてなぜ成果が出ていないのかを分析し、その後の改善に取り組むことが重要です。
しかしディスプレイ広告では、この分析が簡単にはできません。テキストやバナーの使用などといった、できることの範囲が広い分、チェックすべきポイントも多く、運用の改善にも時間がかかります。まだ運用に慣れていない場合には、この段階で悩むことも多いでしょう。
その一方で、運用実績を豊富に持つ企業であれば、素早く分析して改善に取り組むことができ、数多くの手段の中から最適な改善方法を選択しやすくなるでしょう。
ディスプレイ広告で成功するために押さえておきたいポイント
それでは、運用を始める上で最低限押さえておきたいポイントについて、説明していきます。基本的なことですが、成功するためには不可欠な要素です。
目的を明確に
ディスプレイ広告は、主に「レスポンス」と「ブランディング」の2つの目的で使用されます。
レスポンスは、商品の購入やサービスへの申し込みを短期的に狙います。クリックし、遷移したページですぐに成約を得ることを目的とします。そのため、商品がお得であることを伝えたり、キャンペーンを展開したりしお客さんへ訴求します。
一方、「ブランディング」は、長期的な戦略と捉えることもできます。まずは自社や商品を知ってもらうために魅力を伝えることを目的とします。購入に関する直接的な情報ではなく、良い印象を持ってもらうことや、多くの人に見てもらうことが何よりも重視されます。
自社が何を目的として始めるのかをよく見極め、その目的を達するために必要な運用を行うようにすべきです。
ユーザー・配信場所の絞り込み
まずは目的を明確にして、その内容に応じてユーザーおよび配信場所の絞り込みを適切に行いましょう。これは、ターゲットとしていない層に配信しても、さほど意味がないからです。
そこで、性別・年齢などの属性からある程度の絞り込みをしておくことが大事です。ただし初めから絞り過ぎると、思うような成果が得られない可能性がありますし、効果測定をしながら様子を見ることも場合によっては必要です。その上で、効果の高い掲載場所に絞るとよいでしょう。
まとめ
ディスプレイ広告は、上手く運用すれば広い層からの成約を得られる可能性を持っています。しかし、早急に成果を出すのはなかなか容易ではありません。そこで、広告運用のノウハウを持っているローカルフォリオへの相談を検討してみましょう。運用に際して担当者が一から丁寧にサポートしてくれるので、ノウハウのない企業でも成果を出しやすくなります。