メルマガ成功のポイント。開封率を上げるには?
メルマガは古典的なマーケティング手法でありながら、現代においても各企業がこぞって行う効果的な手法でもあります。商品・サービスの認知、販売促進、セミナー案内、企業ブランディングなどなど、配信する目的は様々ですが、いずれにせよ気になるのはメルマガ開封率ですね。
メルマガではどれだけ多くのユーザーに開封されているかがCV達成のための指標ともなるので、担当者の皆さんは日夜メルマガ開封率にアンテナを張っているかと思います。
しかし、中には「なかなか開封率が上がらない…、クリック率が上がらない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?そこでここでは、メルマガ開封率やクリック率を上げる、維持するためのポイントなどを総合的にまとめてみました。
今後メルマガを有効的に展開するためにも是非参考にしてください。
関連資料:クリック率を改善したい方のための失敗しないメルマガの書き方、進め方
メルマガの現状
ここで一つ、メルマガ開封率に関する調査を紹介します。
2012年にメールマーケティングメディアであるMarketingProfsが行った調査にでは、14億のオプトインメルマガを配信しその開封率を測定。全体的な平均値としては9.7~10.0%という開封率を記録しました。
ただしこれはかなり大規模な配信数のもと行われた調査なので、実際のメルマガ開封率平均値はもっと高いと予想できます。例えばしっかりとターゲットをセグメンテーションした上なら、メルマガ開封率は平均20~25%程度になるでしょう。
しかし母数を多く取った場合では10~15%と低い平均値を記録すると思います。また、上記の調査では配信する曜日や時間帯によっても開封率が変動しているので、この点も考慮する必要がありますね。例えばリードプラスではクリック率4%をきるメルマガは、定期的にチェックするようにしています。
皆さんの企業で配信しているメルマガの開封率はどれくらいでしょうか?もしもここで紹介した平均値を下回るようであれば、明らかに「メルマガ開封率が低い」と言えるので改善が必要です。
メルマガ開封率を上げるポイント
メルマガ開封率を上げるために重要なポイントは3つ。それは「件名」「ターゲットのセグメンテーション」「配信元を明確にする」です。それではそれぞれのポイントを解説していきます。
メルマガの件名
ユーザーがメルマガに対し相当熱心なファンであるのなら「件名」は恐らく関係ありません。恐らくどんな件名であれファンであれば即開封するでしょう。そんなユーザーが大多数ならいいのですが、実際はそうでないユーザーが90%以上を占めるのが現状ですね。そこで重要となるのがやはり「件名」です。
件名はメルマガを受信したユーザーが一番最初に目にするものであり、いわばメルマガとユーザーのファーストコンタクトです。このファーストコンタクトでいかにユーザーの興味を引くかが何よりも重要となります。
以下にメルマガ開封率を上げる件名の条件をまとめました。
文字数は全角14~15文字まで
まずは基本的なことですが、件名の文字数は全角14~15文字程度に抑えてください。なぜなら、ほとんどのメーラーの件名で表示される文字数は全角14~15文字程度だからです。件名で表示出来る文字数を越えてしまった場合、訴求力がガクッと下がるのでそれに比例してメルマガ開封率も下がってしまいます。
ただ、全角15文字までというのは意外と少ないので、伝達出来る情報がかなり限られてしまいます。個人的には20文字程度までなら訴求力はあまり変わらないと思うので「文字数は全角14~15文字まで」は基本的なこととして捉え、必要とあれば最大で20文字程度までを許容範囲としましょう。
具体性のある件名にする
最近ではHTMLを使用してメルマガ配信も盛んなので、テキストだけでなく画像や文字エフェクトを使用した訴求が可能となっています。しかしそれは、あくまでメルマガを開封したらの話ですよね。
メルマガの件名ではテキストのみでユーザーにイメージを持たせる必要があるので、具体性のあるものでなければなりません。そして具合性のある件名にするためには「どんな内容なのか?」をしっかりと伝えることが重要です。企業セミナーを例にして2つの例文を作ってみました。
「○月×日セミナー開催のお知らせ」
「会計セミナー開催!弊社のノウハウを公開します」
これらの例文でどちらの方が具体性があるかは明白かと思います。前者の明確な情報は開催日だけで、具体的にどんなセミナーが開催されるのかが不透明ですね。さらに言えばセミナーの開催日などは本文中に記載すればいいものなので、件名に入れる必要はありません。しかし「メルマガ開封率が低い」を悩んでいる企業ではこういった件名が多く見受けられるのが事実です。
次に後者ではどんなセミナーが開催されるのかが明確になっています。さらに「弊社のノウハウを公開します!」をいう文言で、セミナーに参加するメリットも訴求していますね。会計セミナーに興味を持っているユーザーはもちろん、そうでないユーザーまで目を通す価値があるメルマガだと判断出来るので開封率が上がるでしょう。
このようにメルマガの件名は限られた文字数の中で具体性のあるものにすることが大切です。
数字を使って訴求性を強める
WebサイトにおけるSEO対策でコンテンツタイトルに数字を含めるように、メルマガの件名においても数字は訴求性を強めるための手段となります。「30%OFF」「半額」「限定1000個」「○月×日まで」「トップ10」などなど、数字を盛り込めるようであれば積極的に使用しましょう。
「会計セミナー!先着30名様限定価格!」
「残り5名!弊社ノウハウを公開したセミナー!」
「確実に業務効率化30%UPの会計セミナー開催!」
上記のように数字を盛り込むことで思わず開封してしまいたくなる件名にすることが出来るので、数字を盛り込むことは非常に効果的です。
シーズンを考慮する
ECサイトなどにおけるメルマガでは、シーズン毎に開催されるセールやプロモーションの告知をすることがあります。このとき注意して欲しいのが他のメルマガに自社のメルマガが埋もれてしまわないことです。数字を使用することで訴求性が強まると前述しましたが、実はシーズンによっては逆効果になる可能性があります。
例えばサマーセール期間中のメルマガですが、どこのECサイトでも「今なら○○%OFF」といったメルマガを配信しています。そんな中、自社メルマガも同じような件名で配信しても競合のメルマガに埋もれてしまい開封率が下がる原因となってしまうのです。
シーズンからズレた時期に自社独自のセールを開催する場合なら数字を積極的に盛り込むことで開封率を上げることが出来ますが、シーズン中は競合と差別化するためにあえて数字は入れないことも大切です。
ターゲットのセグメンテーション
不特定多数のユーザーに配信した1,000通のメルマガと、ターゲットをセグメンテーションした上で配信した500通のメルマガでは、後者の方が開封率が1.5~2倍程度高くなることが分かっています。つまり効率的にメルマガ開封率を上げるためには、しっかりとターゲットをセグメンテーションすることでコンテンツを適切なユーザーに届けることが重要です。
性別、年齢、職業、地域、趣味・関心などなど、それぞれの属性でターゲットをセグメンテーションすることでメルマガ開封率を上げることが出来ます。
また、しっかりとインバウンドマーケティングの設計を実施している場合には、ペルソナに対して正しいメールが自動で配信されるはずです。そういう意味ではメルマガ設計をする前に正しいインバウンドマーケティング設計(ペルソナ設計やジャーニー設計など)が基本ということです。
配信元を明確にする
最近ではフィッシング詐欺やウイルスファイルを添付したメールを送り付けるといった事件が多発しているので、ユーザーはメールに対し常に警戒しています。なので配信元が不明確なメルマガは開封されない確立がかなり高いでしょう。配信元をしっかりと明確にしユーザーに安心感を与えることが大切です。
メルマガ開封率を維持するポイント
せっかく上がったメルマガ開封率もすぐに下がってしまっては意味がないので維持することが大切です。ここでメルマガ開封率を維持するためのポイントを紹介しておきます。
KGIとKPI設定
KGIとは「重要目標達成指標」そしてKPIとは「重要目標評価指標」という意味があり、分かりやすく言えば「KGI=ゴール」「KPI=中間ポイント」です。このKGIとKPIが設定されていなければ、改善点が見えづらくなるので開封率を維持することは難しいでしょう。
メルマガ本来の目的から適切なKGIとKPIを設定してください。
A/Bテストを実施
メルマガにおけるA/Bテストとは件名が異なる2つのメルマガをほぼ同条件で配信し、どちらの方が開封率が高いかを測定するテストです。A/Bテストを行うことで、同じ内容のメルマガでもどんな件名なら開封率が高くなるのかを知ることが出来ます。
このため継続的に開封率の高いメルマガを配信することが出来るようになるので、是非とも実施してみて欲しいテストです。
PDCAサイクルを回す
メルマガ開封率を維持するためには、常に検証と改善が必要です。本稿で紹介しているように、メルマガ開封率を上げるためのポイントはあっても「メルマガの完成系」というものは存在しません。ユーザーニーズは常に変化し、この変化に対応出来なければメルマガ開封率を維持することは不可能です。完璧は求めず常にPDCAサイクルを回し続けてください。
まとめ
いかがでしょうか?メルマガ開封率を上げるためのポイントでは「なんだそんなことか」と思われた方が多いかもしれません。メルマガ開封率を上げるには「そんなこと」を徹底することが大切なのです。
重要なことは、いかにユーザー視点に立って開封したくなるようなメルマガを作れるかどうかです。
もしも皆さんがメルマガ開封率に伸び悩んでいるのであれば、ここで紹介したことを徹底出来ているか?を振り返ってみてください。出来ていなければ徹底を、出来ているにも関わらず開封率が上がらない場合は必ずどこかしらに問題が隠れているので注意深く分析してみましょう。
また、無料のEブックを以下にご用意しましたので宜しければご確認ください。