facebookのリーチとは?ファンに投稿を届けるポイント3つ!
facebookは、今や個人の近況をシェアするツールとしてではなく、企業のビジネスPRツールとしても活用されています。
企業はfacebookのビジネス用ページ「facebookページ」に商品やサービスに関する投稿をすれば、多くのユーザーに自社のビジネスを知ってもらえる機会を作れるのです。
しかし、facebookページの投稿の全てがユーザーに届くわけではないことを知っていますか?
facebookページの投稿を多くのユーザーに届けて自社のビジネスを知ってもらうには、「リーチ」を意識した投稿をすることが大切になってきます。
本記事では、このfacebookのリーチについて解説し、併せてfacebookページの投稿をより多くのユーザーに届けるためのポイント3つもお教えします。
※本記事のスクリーンショットや公式ヘルプページ情報は、2019年4月時点のものです。今後のアップデートにより、画面が異なる可能性があります。
facebookのリーチとは「facebookページの投稿が届いた人の数」
facebookのリーチとは、facebookページ(※1)の投稿が、ユーザーのニュースフィード(※2)に届いた人の数のことです。
※1. 企業や個人でビジネスを展開している人がfacebookで所有できるページのこと。主に商品やサービスをfacebookユーザーにPRし、そのビジネスを好きになってもらうために使われます。
※2. facebookの個人アカウントにログインしたとき、ホーム画面に表示されるページのこと。
【facebookページの例】
このfacebookのリーチには、2種類あります。
1. オーガニックリーチ
facebookページの投稿がニュースフィードに届いたユニークユーザー(※)数
※ある特定の期間中に、Webサイトなどにアクセスしたユーザーの数のこと。
その期間中であれば、同じWebサイトに同じユーザーが何度アクセスしようと、このオーガニックリーチは1とカウントされます。
2. 有料リーチ
facebookページの投稿が広告としてニュースフィードに届いたユニークユーザー数(※)
※facebookページの投稿を、費用を払って広告にするとカウントされるリーチ。
投稿を広告にする方法は、<6. より多くのユーザーに投稿を届けたいならfacebookの広告を利用する>で説明します。
それぞれのリーチが多ければ多いほど、その分facebookページの投稿がユーザーのニュースフィードに届いたことを意味します。
たくさんのユーザーにfacebookページの投稿が届けば、その投稿を見てもらえる機会も増えて、自社のビジネスの認知度を高めるきっかけを作れます。
しかし、ここで言及しておきたいのが「facebookページの投稿全てが、facebookユーザーのニュースフィードに届くとは限らない」ということです。
このことは、facebookページの投稿がニュースフィードに届く仕組みを知れば理解できます。
投稿がニュースフィードに届く仕組み
facebookページの投稿を見たユーザーが、共感や好感を覚えてそのページに「いいね!」をしたり、ページをフォローしたりすると、リアクションをしたユーザーはそのfacebookページの「ファン」になったことを意味します。
ユーザーがfacebookページのファンになると、そのユーザーのニュースフィードにファンになったfacebookページの投稿が表示されるようになります。
【ニュースフィードの例】
言い換えるならば、facebookページに共感を得られる投稿をしてユーザーにファンになってもらえれば、そのファンに商品やサービスの最新情報やおすすめ情報などを直接届けられるようになるのです。
しかし、facebookページの投稿が表示されるニュースフィードには落とし穴があります。なぜなら、このニュースフィードにはfacebookページの投稿の全てが表示されるわけではないからです。
ニュースフィードに表示される投稿には、ハイライトと最新情報の2種類があります。
1. ハイライト
facebook独自のプログラム(アルゴリズム)によって選定された投稿
2. 最新情報
facebookの友達の近況やfacebookページのリアルタイムの投稿
ニュースフィードに表示される2つの投稿の中で重要となるのが、ハイライトです。
ハイライトは、facebookの個人アカウントにログインするとデフォルトで表示される投稿です。そして、このハイライトには、上記で説明した通り、facebook独自のプログラムで選定された投稿しか表示されません。
つまり、たとえfacebookページに毎日投稿しても、facebookに選定されなければ、ユーザーのニュースフィードのハイライトに表示されることがないのです。
では、facebookページの投稿は、どのような仕組みでニュースフィードに届くのでしょうか?それは、facebook独自のプログラムが関係してきます。
このfacebook独自のプログラムは、エッジランクと呼ばれます。
エッジランクとは、facebookがfacebookページの投稿を評価し、ユーザーのニュースフィードに届ける投稿を選定するものです。
エッジランクは、次の3つを考慮してスコア付けされているといわれています。
- facebookページとユーザーとのつながりの深さ
facebookページの投稿に対する、ユーザーによる「いいね!」やコメント、シェアといったリアクションの多さや、facebookページへのアクセス数の多さによって判定されます。 - facebookページの投稿に対する支持の度合い
facebookページの投稿に対する「いいね!」やコメント、シェアの数によって判定されます。
特に、投稿のシェアが多いと有利になるようです。 - facebookページの投稿の新しさ
facebookページへの投稿から次の投稿までの経過時間や、投稿に対してリアクションがあるまでの経過時間によって判定されます。
新しい投稿や、古い投稿でもリアクションが多い投稿が有利になるようです。
上記3つを考慮してどのように投稿がスコア付けされているかは公表されていませんが、スコアが高い投稿ほどユーザーのニュースフィードに届きやすくなるようです。
これが、facebookページの投稿がニュースフィードに届く仕組みです。facebookは「ユーザーにとって有益なfacebookページの投稿を選んでニュースフィードに届けている」、ともいえますね。
投稿のリーチを見る方法
facebookページの投稿のリーチは、次の2か所から確認できます。
1. facebookページの投稿を分析できる「投稿のインサイト」
2. facebookページ全体を分析できる「ページのインサイト」
「投稿のインサイト」と「ページのインサイト」は、facebookのスマホアプリとPCのブラウザのどちらからでも見られます。
本記事では、過去の投稿のリーチをまとめて確認できる「ページのインサイト」での確認方法を説明します。
スマホアプリの場合
1. facebookアプリを起動し、をタップします。
2. 「ページ」をタップすると、所有しているfacebookページの一覧が表示されます。投稿のリーチを見たいページをタップしましょう。
3. 投稿のリーチを見たいfacebookページが表示されたら、画面上にある「インサイト」をタップします。
4. ページのインサイトが表示されます。画面上部では、デフォルトで過去28日間の投稿のリーチを確認できます。
各投稿のリーチは、「投稿」で確認できます。「投稿」では、デフォルトで過去の投稿で高いエンゲージメント(※)を獲得した上位3つの投稿が表示され、各投稿のリーチを確認できます。
※商品やサービス、企業とユーザー(消費者)とのつながりの深さを表すマーケティング用語の1つ。
詳しくは、「facebookのエンゲージメントとは?投稿でファンを増やすポイント5つ!」の<1. facebookのエンゲージメントは「投稿の反応を示す指標」>をご覧ください。
3件以外の投稿のリーチを見るには、「もっと見る」をタップします。
「もっと見る」をタップして表示された「投稿」画面では、デフォルトで高いエンゲージメントを獲得した投稿が順に表示されます。
「最近」をタップすると、直近の投稿から過去の投稿のリーチを時系列で確認できます。
各投稿をタップすると、リーチを含めたその投稿に対するリアクション数も確認できます。
PCブラウザの場合
1. PCのブラウザでfacebookアカウントへログインし、ホーム画面の左「Facebookページ」をクリックします。
2. 「管理しているページ」に所有しているfacebookページ一覧が表示されるので、リーチを見たい投稿があるページをクリックします。
3. 選択したfacebookページの投稿のリーチを見るには、画面上にある「インサイト」をクリックします。
4. 選択したfacebookページのインサイトの概要が表示されます。
インサイトの概要には、デフォルトでfacebookページに対する過去7日間のユーザーのリアクション数などが表示されます。
この概要にある「投稿のリーチ」では、選択したfacebookページの過去7日間のリーチを確認できます。
この「投稿のリーチ」、もしくは画面右「リーチ」をクリックすると「投稿のリーチ」画面に変わります。「投稿のリーチ」では、過去1カ月の投稿のリーチの推移が視覚的に分かるようになっています。
「投稿のリーチ」は過去1カ月のリーチの推移を把握するのに便利ですが、投稿別のリーチを具体的に知ることができません。
投稿別のリーチは、画面左にある「投稿」で見られるのでクリックしてみましょう。
5. 「投稿」では、デフォルトで直近の5つの投稿とその投稿のリーチ(オーガニックリーチと有料リーチ)が分かります。
「すべての投稿を見る」をクリックすると、選択したfacebookページの全ての投稿とそのリーチが表示されます。
「投稿」では、各投稿のタイトルとそのリーチが数値と棒グラフで表示されるので、どの投稿が最もリーチが高かったかが一目で分かります。
また、投稿のタイトルをクリックすれば、リーチを含めたその投稿に対するリアクション数も確認できます。
ページのインサイトから見る投稿のリーチは、過去で最もリーチを稼いでいる投稿を一目で把握できます。
そして、リーチを稼いでいる投稿を分析すれば、「次回どのような投稿をすれば、ユーザーのニュースフィードに届きやすくなるか?」という施策を練ることができます。
facebookでリーチを増やす投稿のポイント3つ
ここまでの説明でお分かりいただけたかと思いますが、facebookページで商品やサービスを宣伝して自社の認知度を高めるには「リーチを増やす投稿をすること」がポイントになってきます。
どのように投稿すればリーチを増やせるのかというと、投稿がニュースフィードに届く仕組みで説明した、ニュースフィードに表示する投稿を選定するエッジランクを上げる投稿をすればいいのです。
リーチを増やしてニューフィードに届きやすくする投稿のポイントは3つあります。
エンゲージメントを意識した投稿をする
facebookページの投稿のリーチを増やすには、エンゲージメントを意識した投稿をすることが大切です。
エンゲージメントというのは、投稿のリーチを見る方法の「投稿のリーチを見る方法」のスマホアプリの場合で説明した通り、商品やサービス、企業とユーザー(消費者)とのつながりの深さを表すものです。
ユーザーが商品やサービス、企業に愛着を持つことで、このエンゲージメントは高まります。
facebookページの投稿を通してユーザーとのエンゲージメントを高めるには、商品やサービスの宣伝+ユーザーにとって有益な情報を踏まえた投稿をすることが大切です。
このような投稿をすれば、ユーザーは企業に親近感や愛着を覚えやすくなり、その企業が提供する商品やサービスを利用してみたくなるものだからです。
反対に商品やサービスの宣伝ばかりしていると、ユーザーにはゴリ推ししているように感じられてしまうので、ファン離れの一因になります。
エンゲージメントを意識した投稿をfacebookページで行えば、facebookによって「ユーザーにとって有益である投稿」と判断されて、ユーザーのニュースフィードにも届きやすくなり、リーチも増やせるでしょう。
「facebookのエンゲージメントとは?投稿でファンを増やすポイント5つ!」では、エンゲージメントを高めるfacebookページでの投稿のポイント5つをご紹介していますので、ご参考ください。
シェアされる投稿を作る
facebookでシェアされる投稿をすることも、投稿のリーチを増やすポイントになります。
なぜなら、ニュースフィードに表示される投稿の条件の1つとして、投稿のシェア数の多さがあるからです(投稿がニュースフィードに届く仕組みを参照のこと)。
facebookにおける「シェア」というのは、あるユーザーの投稿を引用する形で自分のタイムラインに投稿することを意味します。
投稿を自分のタイムラインでシェアすると、その旨がタイムラインで表示されて友達に伝わります。そのシェアされた投稿を見た友達が「いいな!」と思ってシェアすると、その友達の友達にも投稿が広まることになります。
「いいね!」やコメントもタイムラインに表示されるので友達に伝わりますが、シェアほど拡散力はありません。
このため、リーチが増える条件を満たすためにも、シェアされる投稿作りが重要になってくるのです。
シェアされやすいのは、次の3つを満たす投稿です。
- 季節やニュースなど、旬なことに関する投稿
- ユーザーにとって役立つ情報(困りごとが解決されるような情報など)が盛り込まれている投稿
- 「面白い!」や「分かる!」、「すごい!」と共感を生み出す投稿
この3つの条件を満たしている投稿の例が、大手コンビニチェーン・セブンイレブンのfacebookページにあります。
こちらのセブンイレブンの投稿は、次のように分析できます。
- 旬なことに関する情報 → 春のお出かけ
- ユーザーにとって役立つ情報 → 簡単に作れるお弁当レシピ+動画付きお弁当の作り方
- 共感を生み出す投稿 → 忙しい朝にパパっと作れる
これはセブンイレブンオリジナルのサラダチキンを宣伝するための投稿なのですが、ゴリ推し感がなく、シェアされやすい3つの要素をうまく取り入れて投稿していることが分かります。
セブンイレブンの投稿のように、商品やサービスの特徴や良さだけをPRするだけでなく、プラスアルファでユーザーの心をつかむ情報を投稿に入れることが、シェアを増やしてリーチを増やすポイントになってきます。
毎日1回は投稿する
投稿のリーチを増やすには、毎日1回は投稿するのがおすすめです。なぜなら、新しい投稿ほどニュースフィードに届きやすいからです( 投稿がニュースフィードに届く仕組みを参照のこと)。
ただ、最新の投稿がニュースフィードに表示されやすいからといって、やみくもに1日何回も投稿するのは望ましくありません。1日に何回も投稿するとエンゲージメントが下がってしまい、リーチが減ることもあります。
最低でも1日1回、最高で2回までと意識しながら投稿するといいでしょう。
より多くのユーザーに投稿を届けたいならfacebookの広告を利用
facebookでリーチを増やす投稿を考えるのは、簡単なことではありません。
特にSNSでの宣伝を初めて担当する場合は、どのように投稿をすればユーザーに届くのか分からないことも多いでしょう。
また、いくらfacebookページで投稿をしてもリーチを増やなくて、facebookでの宣伝効果を実感できない方もいるのではないでしょうか。
そんなときは、facebookの広告の力を借りて、リーチを増やすこともおすすめです。facebookページの投稿は、その投稿を広告としてニュースフィードに表示させることも可能だからです。
facebookの広告機能を使うと、投稿を見せたいターゲット層を指定したり、掲載期間を設定できたりします。
有料にはなりますが、リーチを増やしてより多くのユーザーに届くようにし、最終的にfacebookページのファンになってもらうために有効な手段といえます。
なお、投稿を広告とすると、ユーザーのニュースフィードに表示されると有料リーチにカウントされます。
facebookページの投稿を広告にする方法は、次の通りです。
1. 広告として出したい投稿の右下「投稿を宣伝」をクリックします。
【ポイント】
広告として出すのは、特に宣伝したい投稿を選びましょう。
オーガニックリーチが多い投稿を広告として選択するのもおすすめです(オーガニックリーチが多い投稿=ニュースフィードに表示されている投稿であるため)。
2. 広告作成画面が表示されます。
左が広告の目的やターゲット、予算などを設定する編集画面、右は広告のプレビュー画面です。
編集画面で設定する内容は、次の6点です。
(1) 目的
対象の投稿を広告として出す目的を選択します。
<目的の種類>
- ホームページへのアクセス数を伸ばす
- facebookでのリアクションを増やす
- ユーザーとチャットをしてつながりを深める
(2) ボタンを追加
こちらは任意で設定します。
- ブログ記事やホームページの宣伝投稿であれば「詳しくはこちら」
- 商品の予約や購入を促したいなら「予約する」や「購入する」
- ユーザーとコミュニケーションを取ってつながりを深めたいなら「メッセージを送信」
※ユーザーが「メッセージを送信」をクリックすると、facebookメッセンジャーでやり取りをすることになります。
を選択するといいでしょう。
(3) オーディエンス
広告のターゲットを地域や年齢で設定できます(「編集」をクリックすると、ターゲットの詳細を設定できます)。
(4) 自動配置
オンにすると、(1)の目的で設定した広告の目的が達成されるように、facebook側が広告の配置を考えてくれます。デフォルトのオンのままにしておくことをおすすめします。
(5) 広告掲載期間と予算
広告の掲載期間と予算を設定します。
広告掲載期間の長さによって、広告が表示される推定人数も変動します。
また、予算はデフォルトで2,700円になっていますが、facebookで用意されている予算からも選べますし、自社の予算を独自に入力することも可能です。
(6) 支払い
広告費の支払い通貨を選びます。
3. 広告の編集画面をすべて入力したら、プレビュー画面で最後確認し「宣伝」をクリックしましょう。
まとめ
facebookのリーチとは、facebookページの投稿がニュースフィードに届いたユーザーの数です。
ニュースフィードに届けられる投稿は、facebookの「エッジランク」と呼ばれるfacebook独自のプログラムによって選ばれます。
このエッジランクを満たす投稿をすればニュースフィードに表示される可能性が高まり、より多くのユーザーに自社のビジネスを知ってもらえます。
そしてfacebookのリーチを増やすには、商品やサービスの宣伝を投稿するだけでなく、ユーザーにとって有益で共感できる情報をプラスすることが大切です。
facebookページで自社の商品やサービスの認知度を高めるためにも、リーチを増やすことを意識した投稿を心掛けましょう!