facebookのエンゲージメントとは?投稿でファンを増やすポイント5つ!
facebookのエンゲージメントは「投稿の反応を示す指標」
エンゲージメントというのは、「企業/商品/サービス」と「ユーザー(消費者)」とのつながりの深さを表すマーケティング用語です。
「企業/商品/サービスとユーザーとのつながりの深さ」は、企業/商品/サービスに対するユーザーの愛着度とも説明できます。
たとえば、コンビニのプライベートブランドの新商品の広告を見たときに「買ってみたいな!」と思って、その商品を購入したとします。
その商品を実際に食べたときに「おいしい!」と思ったら、その商品だけでなく、コンビニに対しても好感を持つと思います。
そして、そのコンビニの他のプライベートブランド商品にも好感を持ったら、今後もそのコンビニで商品を買ってみようと思うでしょう。
商品やサービスの購入などを通して、その商品やサービス、または企業のファンになって愛着が生まれることが、エンゲージメントなのです。
エンゲージメントは、以前からマーケティングの世界では意識されていましたが、現在はfacebookやInstagramといったSNSの普及によって、このエンゲージメントをより意識する企業が増えてきています。
なぜなら、SNSでは次のようなことが可能になるからです。
- 企業がユーザーとコミュニケーションを取りやすくなる
- 不特定多数のユーザーに商品やサービスをPRできる
- 商品やサービスを魅力的に感じたユーザーがSNS内で口コミ(投稿やシェアなど)をすれば、認知度を高められる
このエンゲージメントは、SNSの種類によって定義が異なります。
facebookの場合、エンゲージメントは「facebookページの投稿に対するユーザーの反応の指標」と定義付けられています。
facebookページとは、企業や個人事業主が自社の商品やサービスをfacebookで効果的にPRできるビジネス用のページです。
このfacebookページに投稿した内容に対して、ユーザーが「いいね!」や投稿のシェア、投稿に対するコメントといった反応がどのくらいあったのかが分かるのが、facebookのエンゲージメントということになります。
※facebookページの作り方は、「簡単!facebookページ作成の手順|よくあるエラーと対処法も」を参考にしてください。
【facebookのエンゲージメントの例】
facebookのエンゲージメントは数値化されるので、投稿に対するユーザーの関心度合いが具体的に分かるのが特徴です。
facebookのエンゲージメントを活用するメリット2つ
facebookのエンゲージメントを活用すると、主に次の2つのメリットを得られます。
宣伝効果のあるコンテンツ作りの参考になる
facebookのエンゲージメントは、宣伝効果のあるコンテンツ作りの参考材料になります。
反応が多い投稿=ユーザーの共感・好感度合いが高い投稿です。
反応が多い投稿を見れば、どのようなコンテンツをfacebookページに投稿すれば効果的にユーザーへPRできるのかを分析でき、次回のコンテンツ作りに活かせます。
競合ページと比較できる
自社の商品やサービスと似た企業(競合企業)がいる場合、その企業との差別化を図って宣伝できたらいいですよね。
実はfacebookページでは、facebook内の競合ページのいいねやコメント、シェアといったユーザーの反応を確認できます。
作成したfaceookページと競合するページに対するユーザーの反応との比較結果が表示されるので、今後facebookページを利用して商品やサービスを宣伝するときに、どのような施策を立てれば競合に勝てるかを見直す材料にもなるのです。
投稿のエンゲージメントを確認する方法
facebookのエンゲージメントは、facebookページを分析できる機能・インサイトから投稿ごとに確認できます。
インサイトでは、過去の投稿とその投稿のエンゲージメントが一覧で表示されるので、エンゲージメントを見たい投稿を見つけやすいです。
ここでは、スマホアプリとPCのブラウザで投稿のエンゲージメントを確認する方法を説明します。
スマホアプリの場合
- facebookのアプリを開き、画面右下のをタップします。
- タップして表示されたメニューから「ページ」をタップします。
- 所有アカウントで作成したページ一覧が表示されるので、エンゲージメントを見たいページをタップします(ここでは、TENJUKUのページを使います)。
- エンゲージメントを見たいfacebookページを開いたら、インサイトの表示アイコンをタップします。
- 該当のfacebookページ全体のインサイトが表示されます。
各投稿のエンゲージメントを確認できるのは、「投稿」です。「投稿」では、デフォルトで過去28日間の投稿のエンゲージメントを見られます。
「投稿」には、該当のfacebookページでエンゲージメントが最も高い投稿トップ3が表示されます。
トップ3以下の投稿を表示するには、「もっと見る」をタップします。 - 各投稿のエンゲージメントの詳細は、該当の投稿をタップすると確認できます。
投稿をタップして表示される「投稿のインサイト」では、「リーチ(facebookで投稿を見た人の数)」と「エンゲージメント」の総数が表示されます。
エンゲージメントに関しては、総数の下にユーザーの反応数がアクション別に表示されます。デフォルトで表示されるアクションは、次の3つです。
- リアクション…投稿にいいねされた数
- コメント…投稿に対するコメント数
- シェア…投稿がシェアされた数
上記3つ以外で表示されるアクションは、「リンクのクリック(投稿の貼ったリンクへのクリック数)」や「その他のクリック」(「もっと見る」/ページタイトル/いいねの数などをクリックした数など)などがあります。
これらの反応数は、そのアクションが発生したら表示されるしくみになっています。
PCブラウザの場合
- 所有のfacebookアカウントへログインし、ホーム画面から「Facebookページ」をクリックします。
- 作成したfacebookページが表示されるので、エンゲージメントを見たいページをクリックします(ここでは、TENJUKUのページを使います)。
- クリックしたfacebookページのホーム画面が表示されます。投稿のエンゲージメントを見るには、「インサイト」をクリックします。
- facebookページ全体のインサイトが表示されます。
クリックして表示されたインサイトでは、デフォルトで過去7日間の投稿のエンゲージメントなどを確認できます。
各投稿のエンゲージメントは、画面左「投稿」をクリックすれば確認できます。 - クリックして表示された「投稿」には、過去の投稿3件のエンゲージメントが表示されます。
その他の投稿のエンゲージメントは、「もっと見る」をクリックすると確認できます。
※PCのブラウザでは、投稿を最も高いエンゲージメント順に並び替えることはできません。 - 各投稿のエンゲージメントの詳細を確認するには、該当の投稿をクリックします。
PCのブラウザの場合は、次の6つのアクションの反応数が表示されます。
- リアクション…投稿にいいねされた数
- コメント…投稿に対するコメント数
- シェア…投稿がシェアされた数
- 写真表示数…画像のクリック数
- リンクのクリック…投稿の貼ったリンクへのクリック数
- その他のクリック…「もっと見る」/ページタイトル/いいねの数などをクリックした数など
ファン度合いの推移は「エンゲージメント率」で分かる
facebookページに投稿した時点で、投稿へのいいねやコメント、投稿のシェア数が多ければ、その分エンゲージメントも高められます。
しかし、facebookページへの投稿への反応が良かったからといって、反応をしてくれたfacebookユーザーが自社の商品やサービスのファンでい続けてくれるとは限りません。
facebookページでエンゲージメントの高い投稿をし続ければ、facebookユーザーもファンを続けてくれるでしょう。
facebookページで投稿したエンゲージメントの推移=facebookユーザーの商品やサービスに対するファン度合いの推移は、エンゲージメント率を見れば分かります。
このエンゲージメント率は、SNSの種類によって算出方法が異なります。
facebookの場合、エンゲージメント率は次の式で求められます。
エンゲージメントの総数(いいねやコメント、シェア、クリックの数の合計)÷リーチ数(投稿を見たユーザーの数)
エンゲージメント率が高ければ高いほど、facebookユーザーの共感を得られていることを意味します。
そして、そのエンゲージメント率の高さを維持できていれば、facebookユーザーのファンも維持できていることになります。
デンマーク出身のSNSマーケティングコンサルタントを務めるマイケル・リエンダー氏によると、エンゲージメント率について以下のように言及しています。
- エンゲージメント率1%以上…良いエンゲージメント率
- エンゲージメント率0.5~0.99%…平均のエンゲージメント率
- エンゲージメント率0.5%以下…コンテンツの改善が必要
参考元:What is a good Engagement Rate on a Facebook Page? Here is a benchmark for you
facebookのエンゲージメント率はfacebookページのインサイトでは表示されないため、自力で算出する必要があります。
しかし、facebookユーザーのファンを増やして維持するためには、投稿のエンゲージメントを都度分析してファン度合いの推移を意識しておくと良いでしょう。
facebookでエンゲージメント率を高めるポイント5つ
facebookでエンゲージメント率を高めるには、次の5つのポイントを意識してfacebookページにコンテンツを投稿すると良いです。
40~50文字以内で投稿する
SNS活用法などWebマーケティング関連のコンテンツを配信しているアメリカのメディア・sprout socialでは、投稿を80文字以内にすると、エンゲージメント率を88%以上高められると言及しています。
英字で80文字ということは、日本語だと約40~50文字ほどになります。
つまり、facebookページでの投稿文字数は40~50文字以内におさめると良いということになります。
長い文章を入れるよりも、短い文章を投稿するほうがユーザーの目を惹きやすいということですね。
40~50文字の中で、伝えたいことを簡潔に入れると良いでしょう。
さらに、その文章にインパクトを加えれば、ユーザーの目にも留まりやすくなって、エンゲージメント率も高められるでしょう。
参考元:Know Your Limit: The Ideal Length of Every Social Media Post
ユーザーが共感するコンテンツを投稿する
facebookページで商品やサービスをPRするだけでは、エンゲージメント率を高められません。
ユーザーの身になって考えてみましょう。商品やサービスについて「おすすめですよ!」としつこく迫られると、反対に利用する気になれませんよね。
これと同じで、facebookページの投稿がPRだけになってしまうとゴリ推し感が強くなり、ファン離れが発生する恐れがあります。
では、どのような投稿をすれば良いかというと、ユーザーの共感を得られる投稿です。
facebookページの投稿に対して「すごい!」や「知ることができて嬉しい!」といった感情をユーザーに持たせることができれば、商品やサービスに愛着が沸いて、自社のファンになってくれる可能性が高まります。
facebookのビジネス向けガイド『facebook Business』では、ユーザーに寄り添ったコンテンツを配信してfacebookのエンゲージメントを高められたニューヨークのレストラン・lloyd Tacoの成功事例を紹介しています。
(中略)各ページには、週に25~30回、そのブランドならではのユーモアあふれるコンテンツを投稿しました。タコスを楽しむ子どもや愛犬と誇らしげに写る顧客の写真、ブリトー目当ての行列がきっかけで結婚に至ったストーリー、さらにはウェディングドレスを着てタコスを食べるのにぴったりな方法や、卒業式にタコスをこっそり持ち込むための高度な技術を紹介する独自のハウツー動画など、その内容はさまざまです。スマートフォンとデジタル一眼レフカメラで撮影された動画にはファンが集まり、lloydは街でも一躍話題となりました。
引用元:lloyd Taco ― Facebookページツールでフードトラックを成功に導く ―
成功事例を見ると、レストランの新作メニューやおすすめメニューの紹介だけでなく、lloyd Tacoというレストランをユーザーに身近に感じてもらったり、タコスの食べ方など日常生活で役に立ったりするコンテンツを定期的に配信していることが分かります。
エンゲージメント率を高めるには、ユーザーが商品やサービスを提供する企業との距離を近く感じてもらえるようなコンテンツを投稿する必要があるといえるでしょう。
ユーザー参加型のコンテンツを投稿する
アメリカのインターネットマーケティングサービスを展開するIMPACTでは、ユーザー参加型のコンテンツを投稿することでもエンゲージメント率を高められると言及しています。
参考元:Facebook Engagement in 2019: How to Get More Likes, Shares, and Clicks
ユーザー参加型の投稿は、ユーザーにコンテンツを楽しませることで自社に愛着を沸かせる方法として有効といえます。
ここで、ユーザー参加型の投稿をしている日本の企業やサービスの例を取り上げましょう。
【英会話スクール・Gabaマンツーマン英会話の例:クイズを入れた投稿】
人気英会話スクール・Gabaマンツーマン英会話では、日常生活で「気まずい…」と感じたときに使える単語について、クイズを使って投稿をしています。
日常生活でよくあるシチュエーションで「こんなときどう言えばいいんだろう?」と思うことをクイズ形式で投稿し、ユーザーに楽しんでもらうだけでなく、「役立った!」と思ってもらえるように工夫されていますね。
【食品メーカー・味の素の例:写真コンテスト開催告知付きの投稿】
こちらは、大手食品メーカー・味の素の投稿です。「おにぎり丸」という商品のPRもかねて、写真コンテストを開催することを投稿しています。
引用元:味の素facebookページ
この味の素の投稿を見ると、「このコンテストに参加すればオリジナルグッズをプレゼントする」という旨が記載されていることも分かります。
コンテストというユーザー参加型のイベント+オリジナルグッズのプレゼントという、ユーザーに親近感とお得感を持たせた投稿をしているといえますね。
ライブ配信をする
facebookでのライブ配信も、エンゲージメント率を高めるのに有効な方法です。
ライブ配信は、facebookにおいてリアルタイムで動画を配信できる機能です。テレビでいえば、生放送といったところでしょう。
Instagramやtwitterなど今のSNSには、このようなライブ配信ができる機能が備わっていることが多く、facebookにもライブ配信機能があります。
ではなぜ、ライブ配信をするとエンゲージメント率を高められるのでしょうか?
それは、facebookユーザーが、コメントなどのアクションを通して一視聴者として放送に参加でき、リアルタイムで企業とコミュニケーションを取れるからです。
通常の動画にはない、一体感を味わうこともできます。
【facebookのライブ配信例】
また、ライブ配信のある投稿はfacebookのニュースフィードへ優先的に表示されるので、facebookユーザーの目に留まりやすくなります。自社のfacebookページの認知度を高めるのにも有効といえますね。
facebookのライブ配信効果を活かすには<4-2. ユーザーが共感するコンテンツを配信する>と同じく、ユーザーの共感を得やすい配信をすることが大切です。
facebookでは以前、ヘアメイクアップアーティスト・嶋田ちあきさんのスペシャルメイクアップレッスンをライブ配信していました。
嶋田さんは、メディアにも多数出演しているほか、芸能人のヘアメイクを手掛ける人気ヘアメイクアップアーティストです。
実績のある著名人による番組やセミナーがライブ配信されていると、見たくなるものですよね。
このため、faecebookユーザーやファンが喜ぶようなライブ配信することが、エンゲージメント率を高くすることにつながります。
facebookでのライブ配信についての詳細は、facebookヘルプセンター「Facebookでライブ配信を開始するにはどうすればよいですか。」を参照してください。
facebookメッセンジャーを活用する
facebookには、facebookでの友達とメッセージのやり取りが行える「メッセンジャー」という機能があります。
実はこのメッセンジャー、エンゲージメント率を高めたいときも大変役に立つツールです。
なぜなら、メッセンジャーを活用すれば、facebookユーザーやファンはすぐに企業とコミニケションを取れるからです。
facebookメッセンジャーの活用方法としては、主に次の2つがあります。
- facebookページにメッセンジャーを取り入れる。
【人気アパレルブランド・A.P.C.のfacebookページの例】
引用元:A.P.C.facebookページ - 自社のWebサイトにfacebookメッセンジャーを導入する。
【オランダ航空・KLM(Royal Dutch Airline)の公式Webサイトの例】
引用元:KLMオランダ航空公式サイト
※自社のWebサイトにメッセンジャーを導入するには、「カスタマーチャットプラグイン」を使う必要があります。
facebookメッセンジャーを活用すれば、企業側もfacebookユーザーやファンとすぐにコミュニケーションが取れて、身近に感じてもらいやすくなります。
またfacebookメッセンジャーはコミュニケーションツールとしてだけでなく、検索や予約といった機能も備えることもできます。
facebookメッセンジャーはユーザーにとって役に立つ機能が備わっているので、活用すると良いでしょう。
ビジネスで活用するためのfacebookメッセンジャーについての詳細は、facebook Businessの「Messenger Business」を参照してください。
まとめ
facebookのエンゲージメントとは、facebookページへの投稿に対するユーザーの反応の指標です。
投稿に対してfacebookユーザーの反応が多ければ、エンゲージメントの高い投稿ができており、その分ファンも増えていることになるでしょう。
ただ、商品やサービスの認知度や売り上げを維持するには、facebookユーザーのファンも維持しなければなりません。
facebookユーザーのファン度合いの推移は、エンゲージメント率を見れば分かります。
エンゲージメント率を高めるポイントを意識して投稿を続ければ、facebookユーザーもファンでい続けてくれるでしょう。
facebookのエンゲージメントを活用して、自社の商品やサービスを効果的に宣伝しましょう!