成果の上がるリスティング広告の広告文をこっそり伝授
リスティング広告の広告文を作成するとき、Webサイトにある文章を参考にして編集するだけでよいのだろうか、とお悩みの担当者は多いかもしれません。成果は広告文の良し悪しに大きく左右されます。本記事では広告文の重要性と、成果の出る作成ポイントについて詳しく解説します。
リスティング広告の広告文が重要な理由
広告文の役割は、反応率の向上とサイトへの誘導です。作成方法にはある程度セオリーが確立されていて、有用性の高い広告文は「クリック率(以下:CTR)」で判断できます。
ターゲットに「いかにしてクリックしてもらうか」が重要なのであり、キャッチコピーのような専門性は必要ありません。しかし、セオリーに従ってやみくもに作成するだけでは、成果にはつながらないでしょう。
クリック課金の場合、見込み客以外にクリックされてしまえば費用が発生してしまいます。重要なのは「キーワードの検索意図の把握」であり、「誰に対して何を売りたいのか」を明確にすることです。
勝ちパターンを知っていれば、限られた文字数で最大の効果が発揮できます。まずは、広告文がなぜ重要なのか、また検索順位にどう影響を与えるのかを解説します。
広告文がオークションの要素となる
Google広告の費用や掲載順位は、単純に検索クエリに対する入札額だけでは決まりません。オークションは「広告ランク」の指標によって決まります。広告ランクとは、掲載の有無判定や掲載順位に使われる値であり、検索したキーワード(クエリ)に対する広告の有用性が表されています。
計算式は「入札単価×広告の品質+広告フォーマット=広告ランク」です。検索した検索クエリが広告内容にマッチしているか、クリックされやすいか(推定クリック率)、リンク先の充実度などが基準になっています。これらはGoogleのシステムが独自に判断しており、明確な指標は公開されていません。
また広告ランクとは別に、広告の良し悪しを1~10段階で評価する「品質スコア」があります。こちらはキーワードが過去のオークション全体で、どの程度の掲載結果があったかを集計した指標です。オークションには直接使用されませんので、参考値として改善に活用してみてください。
品質スコアの評価が高ければ、入札単価で競合に劣ったとしても、低いクリック単価(以下:CPC)での上位掲載が可能です。ビックワードのCPCが数百円以上下がるケースもあり、予算削減や獲得単価の改善につながります。
広告文で検索クエリが変わる
広告グループに複数の広告文を入れると、検索クエリに紐づいた広告が表示されます。リスティング広告のロジックは「ユーザーがあるキーワードで検索する」→「Google広告が表示対象の広告をピックアップする」→「広告ランクの高いものだけを表示」という流れです。
もし、検索クエリと広告文が紐づくのであれば、広告文次第で検索クエリがコントロールできることになります。例えば、検索クエリ「新宿 ランチ」のCTRを増やすなら「新宿 ランチ」に関連する広告文をひたすら追加すれば、検索クエリも連動して増えていく結果になるはずです。
検証した結果、リスティング広告で設定したキーワードは、設定する広告文によって反応する検索クエリに影響が出ることがわかりました。
よって、上位表示させたいキーワードに合わせて広告文を最適化する作業が重要だといえるでしょう。
成果の上がるリスティング広告のために、広告文を作成する際のポイント
リスティング広告の運用を効率化させるには、CTRの高い広告文を作成するノウハウが必要です。そして、ユーザーのニーズにマッチする広告文が作成できれば、CTRとともに推定クリック率・広告ランクが上昇し、平均掲載順位が上がると考えられます。
基本的なポイントを紹介しますので、広告文作成の参考にしてみてください。
広告文の中に検索キーワードを含める
検索キーワードとは、ユーザーの検索ニーズのことです。ニーズが捉えられていない広告を配信しても、CTRは上昇しません。例えば、ユーザーが検索した語句が「新宿 ランチ」なら、良い広告文は「新宿のランチ/おしゃれ」であり、悪い広告文は「東京のランチ/おしゃれ」です。
通常の広告文は、検索キーワードに合わせて広告グループを分け、キーワードと広告文をそれぞれ作成しなければなりません。しかし、Google広告の「広告カスタマイザ」を使うと、自動でキーワードが挿入されます。
広告カスタマイザとは複数の広告文が配信できる機能であり、「新宿 ランチ」または「新宿 お昼」と検索したそれぞれのユーザーに、違った広告文を表示できます。時間や場所、検索内容に合わせて内容が変更されるため、頻繁にセールを開催したり、在庫が変動したりするアカウントにおすすめです。
ユーザーの次の行動を促すフレーズを含める
ユーザーが到達するのは「クリック」「お問い合わせ」「登録」「予約」「購入」などの限られたパターンしかありません。広告をクリックするメリットは何なのか、具体的なフレーズは限られていますので、パターンさえ覚えてしまえば簡単です。
クリック訴求
<例>「詳細はこちら」「今すぐチェック」「理由を見る」「詳しく見る」「お困りの方へ」「お探しなら」
お問い合わせ訴求
<例>「まずは無料相談」「資料請求はこちら」「Web見積もり受付中」「お問い合わせください」「今だけ無料相談受付中」「お気軽にご相談ください」
登録訴求
<例>「まずは会員登録」「今だけ会員特典あり」「登録でポイントゲット」「無料メルマガ配信中」「無料会員募集中」
予約訴求
<例>「まずはご予約」「今だけ無料セミナー受付中」「予約優先制」「完全予約制」「ネット予約可能店舗」
購入訴求
<例>「購入はこちら」「まずはお試し」「今すぐ購入」「無料トライアル受付中」「入荷しました」「今だけ販売中」
特典や限定を訴求する
ユーザーに予約や購入を促す場合、「特典」や「限定」に関連するフレーズを入れた方が、CTRやコンバージョン率(CVR)ともに高いことが知られています。具体的なベネフィットを伝えると、ユーザーを意図する方向に誘導できるでしょう。限定することに関しては、以下のフレーズを参考にしてみてください。
量限定訴求
<例>「3社限定」「先着50名様」「数に限りがございます」
期間限定訴求
<例>「期間限定キャンペーン実施中」「新春大処分セール価格」「期間限定セール開催」
地域限定訴求
<例>「沖縄限定」「地域限定商品のご案内」「地域限定クーポン」
すでに紹介したフレーズ例にも含まれていますが、他の言葉の意味を説明したいときに使う「副詞」も有効活用してみましょう。
副詞
<例>「今すぐ」「今だけ」「まずは」「お気軽に」「初めての」
ただし、強調するフレーズを使う場合、たとえ事実であっても承認不可となる可能性があります。医療、美容、健康食品などの個別に基準が設けられているケースもありますので、事前のチェックを怠らないようにしてください。
Google広告で以下のような最上級表現を使用するには、ランディングページに第三者による根拠付けのリンク記載が必須です。
誇大広告、不当広告
<NG例>「最高」「最大」「最小」「最速」「世界初」「No.1」
具体的な数字を含める
価格は最も効果的な訴求ポイントであるため、具体的な数値を広告文に含めてみましょう。実績やセールのフレーズも一緒にアピールすることで、競合他社との差別化を図ることができます。
まずは、競合他社がどのような広告を打ち出しているのか研究し、最低でも上位5位までの広告内容をチェックしてみてください。ただ単に数字を挿入するのではなく、ユーザー反応の良いフレーズで配信することが大切です。
他社の「キャンペーン詳細」「商品・サービスの価格」「割引率」「使用率の高いフレーズ」などから、最も効果的でインパクトのある数字を導き出してみてください。
数値を含めたフレーズの具体例は以下の通りです。
- 価格:× 送料無料低価格、◯ 送料無料1,980円
- 日時:× 期間限定、◯ 3月31日
- その他の数字訴求:<例>「30%OFF」「100円引き」「送料無料」「創業70周年」「累計売上数10万個突破」
記号や句読点を効果的に活用する
記号や句読点を使うと、フレーズが強調されて文章表現にメリハリが出ます。しかし、Google広告で許可されていない方法で使ってしまうと、承認不可となる可能性があります。また、Google広告とYahoo!広告では、使える記号が違いますので、事前にチェックしておきましょう。
強調文は《》や【】を利用して、以下のような使い方がおすすめです。
- <例>《公式》、【無料】、検索エンジン(Yahoo・Google)など
1つの訴求ポイントを簡潔に伝える
訴求のフレーズ例をいくつか紹介してきましたが、1つの広告文に複数の訴求ポイントを組み込んでしまうと、内容がぼやけてしまいます。
強調したい要素を10~15文字程度で作成し、広告文に1つだけ入れて訴求してみてください。商品やサービスのメリットがユーザーに伝わりやすくなり、結果としてCTRが向上します。
まとめ
リスティング広告で成果を上げるには、広告文の改善が重要です。効果を上げる方法やコツがわからないときは、ローカルフォリオにご相談ください。幅広い業種で成功事例があり、ネット広告の費用をできるだけ抑えて活用したい方におすすめです。