リスティング広告の運用で困った時に考えたいポイント
オンライン広告としてよく利用されるリスティング広告ですが、出稿して終わりではありません。運用結果を分析したうえでの改善施策立案が重要です。ただ、仕組みが複雑でよくわからないという方も多いのではないでしょうか。本記事では、リスティング広告の運用で困ったときに考えたいポイントについて解説します。
リスティング広告運用にはPDCAが重要
リスティング広告は、比較的低コストで始めることができ、ニーズが顕在化しているユーザーへの訴求が行いやすい広告タイプです。しかし予算をあてれば簡単に成果が得られるというものではありません。しっかりと費用対効果を測定し、必要に応じて設定内容を変えるなど、適切な運用を行う必要があります。
仮にクリック数が伸びたとしても、その先の成約に至らなければ余分な費用が発生するだけです。リスティング広告を効率よく運用するためには、クリック数を伸ばしながらも成約率を高めていかなくてはいけません。そのために重要なのがPDCAです。
PDCAとは一般に「計画・実行・効果検証・改善行動」といった流れを意味し、これを繰り返すことで広告効果を最大化します。マーケティングにおいて最も基本的な手法ですが、リスティング広告においてもこの基本は重要視するべきでしょう。
具体的には「ユーザーの反応や掲載状況をモニタリングすること」、そして「コンバージョン率(CVR)やコンバージョン(CV)あたりの広告費用等の分析をすること」、さらに「分析結果を用いた改善施策を立案し、検証すること」が求められます。
ただ出稿してその結果を待つだけではなく、その経過がどのようになっているのか把握し、分析することが大事です。広告費の無駄遣いとならないよう、モニタリング・分析・改善に力を入れましょう。
リスティング広告運用のポイント
リスティング広告における運用のポイントを具体的に見ていきます。なかでも広告運用を効率よく行うのに重要なのは、キーワードの使い方です。どんな語句を用いるのか、逆にどの言葉は掲載しないようにするのか、無駄が生じないようにキーワードを絞り込むことがポイントになります。
注力ワードを決める
まずは注力ワードを決めましょう。
出稿時にはキーワードの設定を行いますが、その際、誰も検索しないものを選んでしまっては意味がありません。誰にも検索されなければ、表示のきっかけが得られないからです。そのため基本的には「ビッグワード」と呼ばれる、検索数の多い人気の語句に注目します。検索がかけられている数が多いキーワードほど、大勢の目に触れる機会があるからです。
ただし、ここで注意したいのは競合他社の存在です。人気のあるキーワードということは、同類の広告を出す他社も、同じキーワードを狙う可能性が考えられます。限られた部分にしか広告の掲載はできませんので、競合の多いキーワードを選ぶと、思い通りの掲載がされない可能性が高いです。たとえ掲載されたとしても、目の付きにくいページ下部や、順位が下のほうになることもあります。
もちろん、他社と競い合って勝てるノウハウがあれば、その戦法でも大きな成果を出せるかもしれません。しかし多くの場合、ビッグワードのみを狙った広告運用では、思い通りの結果をあげることは難しいでしょう。
そのため「ロングテールキーワード」にも注目した設定が欠かせません。ただし、注力するワードが多すぎると施策が散漫になるおそれもあります。上位5~10ワードほどに絞って施策に取り組むと良いでしょう。
除外キーワードの洗い出し
広告は、できるだけ多くのユーザーに訴求することが大切です。しかしあくまでその目的は製品の購入やサービスへの申し込みでしょう。そのため、理想とする広告運用としては、コンバージョンに繋がるユーザーのみへの表示です。
こういった設定は現実的には難しいものの、ある程度の範囲で行うことができます。その手法の一つが「除外キーワード」の設定です。多くの場合「どのキーワードで検索をかけた場合に表示させるのか」ということに注目しますが、除外キーワードの設定も欠かせません。なぜならこれを行うことで、無駄なコストの発生を抑えられるからです。
除外キーワードを設けることで、そのキーワードを使って検索したユーザーには、広告表示がされなくなります。結果としてコンバージョン率が下がり、成果との対比バランスが取れるので、積極的に設定するのがおすすめです。除外キーワードを選ぶ際には、獲得に繋がっていないものを洗い出す作業から始めましょう。
例えば「商品A」があるとして、検索キーワードで「商品A+購入方法」と「商品A+とは」で検索を掛かけているユーザーがそれぞれ存在するとします。この場合では「購入方法」で検索したユーザーの方が、購入に至りやすいと考えられるでしょう。実際にデータを分析してみて、「商品A+とは」での獲得が見込めないと判断できたなら、「とは」のキーワードは除外します。ポイントとしては、設定したキーワードよりも除外キーワードを多くすることです。こうすることで顕在層に的確なアプローチをすることができます。
グルーピングの見直し
キーワード数が増えてくると管理が大変になってきます。また、同じキーワードがないかを調べて、無駄を省く作業も必要です。なので、定期的にグルーピングの見直しをしましょう。この際に適正なグループ分けをし、どのキーワードの場合に広告文を出すのか決めていきます。ただし、同義のキーワードをグループとしてまとめてはいけません。
グルーピングを見直すときは「キャンペーン」「グループ」「キーワード」が、なるべく重複しないようにしましょう。特に注力ワードに関してまとめず、別のキャンペーンやグループとすることで、それぞれの情報を把握しやすい状態に維持します。またこれらを行うことで、予算の日割りや入札コントロールが容易になるので、運用が楽になるでしょう。
ターゲットを絞り込む
リスティング広告では、その他の広告タイプに比べて視覚的効果に頼りにくいです。そのため、ターゲットがクリックしたくなるようなテキストを考える必要があります。キーワードの選定においても同様です。
事前にターゲットの絞り込みを行いましょう。自社がアピールしたいものはどの層に響くものなのか、年齢や性別、居住エリアなどを具体的に検討していきます。また人物に着目するだけでなく、アクセスが見込める時間帯や、よく使うと思われるデバイスなども同時に考慮していきましょう。
ターゲットを絞ることでリスティング広告の効果を高め、コンバージョン率を上げることができます。
マッチタイプの見直し
検索をかけたキーワードと完全に一致した場合に表示させるのか、フレーズが一致していれば表示させるのか、といった設定を「マッチタイプ」といいます。
この設定も効果的な運用のために欠かせません。「完全一致」・「部分一致」・「フレーズ一致」の3つがありますので、適切に使い分け、見込みの低いユーザーへの表示を減らし、無駄な費用が発生しないようにしましょう。
リスティング運用に困ったときはプロに相談することも必要
リスティング広告の運用において、重要なポイントをいくつか紹介してきました。しかしここで紹介したものはごく基本的な内容であり、きちんと対策をとっている企業であればいずれも行っていることです。できるだけ上位に表示させ、コンバージョンを獲得するためには、残念ながらこれだけでは不十分なのです。広告の効果を高めながら成果を出すには、自社に適合した形の運用と、分析した結果を勘案しながら、適宜詳細な運用手法の見直しを繰り返す必要があります。
そうなると、ノウハウを持っていない企業にとっては難しい作業となり、本来の業務に集中できないなどの問題も生じるでしょう。そこでおすすめなのが広告運用のプロに相談するということです。
ローカルフォリオなどの広告運用サービスを実施している企業に相談し、サポートしてもらうことで大きな成果が期待できます。また、自社が広告運用にかける労力が減るので、本来注力すべき業務に集中することができ、一石二鳥です。
また、代理店にはGoogleやYahoo!からの情報共有がなされていることもあり、運用のノウハウが常にブラッシュアップされている徳陽があります。よって、プロに相談することでより成果も出しやすいというメリットが得られるのです。
まとめ
リスティング広告による成果を出すには、上記ポイントを抑えた運用が大事です。難しく感じる方は、プロにお願いするという選択肢も視野に入れましょう。ローカルフォリオであれば予算規模にかかわらず、広告運用をはじめとする集客のトータルサポートをしてくれるのでおすすめです。