マスマーケティングだけでは生き残れない6つの理由
広範囲のユーザーに対して画一的な施策を行うマスマーケティングですが、広告が無視される現代において限界を迎えていることに気づいている方も多いのではないでしょうか。
もし従来型のマスマーケティングの手法に固執し続けると、企業は広告費を投下することを強いられ、最終的には投資対効果が見出せずに企業成長に貢献しないマーケティングモデルになりかねません。これからマーケティングの世界で生き残っていくのなら、自社の施策について見直し、市場と高い確率でマッチングする方法を選んでいくべきでしょう。
マスマーケティングの問題点
今回はマスマーケティングの問題点をご紹介いたします。この記事を読み終えるころには、本来獲得できた顧客をどれだけ失っているか気づけるのではないでしょうか。
見込み客は、売り込みを必要としていない
パソコンやスマートフォンなど、このようなネットにつながった最新機器がなかった頃、多くの見込み客は訪問販売やテレビ広告、新聞などによって新製品に関する情報を取り入れていました。なぜそのようなところから情報を仕入れていたのかというと、昔は顧客との接点(チャネル)が限定されており、現代のようにモバイルデバイスやインターネットが手軽に利用できなかったからです。
現代は、パソコンが非常に安い価格で手に入り、インターネットも一定の料金さえ支払えば自由に使えます。おまけに、スマートフォンと呼ばれるパソコン型携帯端末が急速に普及した結果、時間や場所にとらわれることなく自由に情報が入手できるようになりました。
その結果、訪問販売やテレビ広告から情報を入手しなくなったのです。ユーザーは、必要な情報をスマートフォン端末からインターネットを通して取得するようになりました。
マスマーケティングは、膨大な広告費用を強いられる
ビジネスを立ち上げた経験のある方や会社でマーケティングを担当している方なら、マスマーケティングを利用して顧客を獲得することがどれだけ難しいかをご存知だと思います。
マスマーケティングは、非常に華やかな印象がありその制作物を確認すると多くの経営者は喜び、受け入れられやすい印象があります。しかしながら、その施策を具体的に実行に移そうとすると、多くの費用が発生します。大企業ならともかく中堅・中小企業が大量の広告費用を市場に投下することは、決して簡単なことではありません。
また、投資対効果を計りづらい傾向にあるため慎重に検討するべきなのは言うまでもありません。
双方的なコミュニケーションの限界が必ず訪れる
マスマーケティングでは、ブログ媒体やSNSなどコンテンツマーケティングなどで利用されるものを使いません。テレビやラジオ、新聞などを利用するため広範囲な人にアプローチすることになります。
ビジネスで売り上げを伸ばすためには、見込み客と双方的な関係を築き上げ自社の商品やサービスに興味をもってくれている人に、効率良くマーケティング/営業活動をしていくことが必要です。
そのため、見込み客が自ら自社に歩みよるための施策を考えないと一方方向からの関係性となってしまい、どこかで限界を迎える可能性が高くなるでしょう。
そして、予算の切れ目が縁の切れ目のように、マス広告を出さなくなると一気に関係性が崩れてしまいます。
得られた感動や情報を拡散してもらえない
上記で、マスマーケティングだと双方的な関係性を築くことは難しいと説明しました。その結果、良好な関係が継続できないばかりか、マーケティングの性質上、情報を拡散してもらえないということも考えられます。
会社の広告費用も無限にあるわけではないので、ある程度、決められた予算を投下した段階で、口コミなどで話題にならないと大きく売り上げを伸ばすことはできません。
一方、コンテンツマーケティングを中心としたデジタルの世界であれば、SNSやブログを基盤として情報を入手するため、見込み客が良いと思った段階でネットの性質を上手く利用しすぐに拡散してもらえるでしょう。
デジタルの世界の口コミは、マスマーケティングとは比べ物にならないほど波及効果が高いためリーチできなかった同じような属性の見込み客に比較的楽にアプローチできます。
効果検証(測定)ができない
FacebookのCEOであるマークザッカーバーグは、同社を設立当初に効果検証できないものには一切投資しないと言うルールを社内に設けたようです。そうすると必然的にデジタルマーケティングになると言うのは納得がいきます。
マスマーケティングは、広範囲に点在する見込み客に対して画一的なセールスを行うため、効果検証による測定が上手くできません。
自社で行っているプロモーションを具体的に把握できないということは、自分の勘もしくは代理店の提案でビジネスを行っているようなものです。見込み客から得られる情報には、自社が必ず参考にしなければならないことがたくさん含まれています。コンバージョンが得られないから参考にならないというわけではありません。むしろ、コンバージョンに至らない見込み客ほど重点的に効果検証(測定)を行い、自社にどんな感情を抱いているのか調査する必要があります。
- なぜ自社の商品やサービスに興味を持たなかったのか
- 購入しなかった決定的な理由は何か
- アプローチを受けた段階でどのような感情を抱いたのか
- 今後も継続的にアプローチしてほしいと感じるか
- どんなアプローチなら、嬉しいと感じるのか
このようなマーケティングの情報は、マスマーケティングでは得ることが非常に難しいものです。なぜなら、マクロ的な視点ではなくミクロの視点に立って、見込み客の行動を個別に調査していかなければいけないからです。しかし、データ分析が容易にできるデジタルマーケティングを実践するならば、見込み客がどのような感情を抱いて自社に訪れ、興味をもったのかということを定量的・定性的なデータから推測できます。
リピーターに向けたセールスがしづらい
高い利益を上げる企業には、間違いなく多くのリピーターが存在します。一度自社製品やサービスに興味をもっていただきコンバージョンに至った顧客に対しては、継続的な購入を促す必要があります。
しかし、マスマーケティングで得た顧客は、個人情報の入手が難しいためデジタル技術を駆使したアプローチがしづらいと言う側面があるのです。
まとめ:マスマーケティングも必要
多くのメディアなどでは「マスマーケティングは終わった」と言われています。しかし、マスマーケティングは重要なマーケティング活動の一つであることに変わりはありません。
インバウンドマーケティングやコンテンツマーケティングのサービスを提供しているリードプラスでも、マスマーケティングを実践しているブランド力のあるお客様の方がコンバージョンしやすいことがわかっています。
そのことからもマスマーケティングの特性を理解して、それ以外のマーケティング活動との投資比率の見極めが重要なのだと言えるでしょう。