5分でわかる「HubSpotのAPI」| 4つの連携方法を解説

自社のデジタルマーケティングをさらに進化させるために、HubSpotの導入を検討している会社やマーケティング担当者はますます増えています。特にBtoBの事業を展開している企業において、デジタルマーケティングを効率的に実施するためのプラットフォームとして導入を検討されている企業が増えています。

一方で、導入したものの使いこなせていない企業は少なくなく、他ツール含めた膨大な情報量を管理しないといけないという難しい側面があります。

そんな問題は、データ連携ができれば解決できます。
特にHubSpotを使っている方や検討している方は、HubSpotのAPI連携機能を使うことをオススメします。

そこで本記事では、そもそもAPI連携とは何なのか、HubSpotでAPI連携するメリット、具体的に連携できるツール、連携する4つの方法について詳しく解説します。
「API連携」を用いてHubSpotと他のシステムを連携することによる業務効率化のイメージが湧き実行ができる、そんな一助になりますと幸いです。

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そもそもAPIとは

APIとは「アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)」の略称です。一言で表すと、ソフトウェアやプログラム、Webサービスの間をつなぐインターフェースのことを指します。

インターフェースとは、何かしらの「境界面」「接点」のことを指し、異なる2つの事物の間をつなぐという意味を持ちます。たとえばキーボードやマウス、ディスプレイは人間とコンピューターの境界上で使われる「ユーザーインターフェース」の1つとして知られます。また、USBやHDMIといった、機械と機械をつなぐコネクターは「ハードウェアインターフェース」と呼ばれます。

そしてAPIは、主にソフトウェアやプログラム同士をつないでいるインターフェースなのです。

ユーザーがサービスを使う際にAPIの存在を意識することはあまりありません。しかしその裏では、実はAPIは幅広く使われています。

API

※引用:ヤマト運輸サイト

私たちは普段からAPIを意識していることはありませんが、LINEで宅配の不在通知が届くことやYouTubeでのオススメ動画表示などにも使用されています。企業では使用しているアプリ数が年々増加している為、複数のアプリの「一元管理」が必要になっています。

API連携の仕組み

APIは基本的に「リクエスト(要求)」と「レスポンス(応答)」で成り立っています。リクエストを行うのがAPI利用者で、説明ではレストランの客に例えられることが多いです。また、レスポンスをするのがAPIの提供側です。こちらは料理を作るコックに例えられています。利用者がリクエストを行い、APIが「仲介者」として提供者側に情報を送ります。そしてAPIを介してサービスが利用者に返信されるという仕組みになっています。

ただし、API連携は「〇〇をしてくれるもの」と決まっているわけではなく、設計者がリクエストに対するレスポンスを設定しているので一律のサービスを受け取れるわけではありません。

利用者は提供者の作ったルールの範囲内でサービスを受け取ることが可能です。このルール以上のことをするとハッキングや不正利用とみなされることもあるため注意が必要です。したがって自社に適したサービスを選ぶことが重要となります。

一方でAPI連携を提供する側も簡単ではありません。自社のサービスを使ってもらうものなので、どんなサービスを使ってもらうか、どこまで使ってもらうか、セキュリティは何を使うのかなどを細部まで考える必要があります。

API連携のメリット・デメリット

API連携のメリット・デメリット

API連携には、数多くのメリットがあります。
一方でデメリットもあるので、念のために抑えておきましょう。

メリット

生産性の向上
前述したとおり、システム同士の連携こそがAPI連携そのものです。
ヒューマンエラーの抑止に繋がりますので、担当者の負荷を減らすことができるのです。
自動連携を行うことにより担当者の工数を減らし、担当者が本来の業務に集中できる環境を整えられます。

また、開発を行う開発者の視点でも、他社のAPIに含まれている部分はプログラミングが不要であるため、アプリ開発そのもののハードルを下げられます。
結果的に社内のリソースの節約につながるのです。

セキュリティレベルの向上
昨今、システムの規模や種類に関わらず安全性の担保は必須です。

自社ですべてアプリ開発を行うと、自社内に情報セキュリティの知見が必要ですが、起業間もない会社やベンチャーであれば人材が追い付いていないこともあるでしょう。

セキュリティレベルが高い外部のAPIを利用することで、自社で開発する必要がなくなり、信頼性のあるサービス提供が可能となります。

デメリット

提供が停止される可能性がある
APIを公開している提供元が仕様変更や提供を停止すると、そもそも連携自体ができなくなってしまう場合があります。このとき、自社のサービス全てが依存している状態だと業務全般も同時に停止してしまう可能性があります。したがって、自社のサービスの核となる技術をしっかりと持ち、不測部分をAPIで補うのが理想的です。 

連携失敗の可能性がある
利用停止でなくとも、サーバで障害が発生したりすると連携が失敗する場合があります。

他社のAPIを利用して自社で開発を行っていると、APIの提供元が上記のような理由でサービスを停止してしまった場合、自社サービスの可用性(Availability)低下に直結するのです。

こういった場合に支障をきたさないためにも代替案を準備しておくことも大事です。

HubspotのAPI連携をするメリット

HubspotのAPI連携をするメリット

ここまで、API連携について解説をしてきました。
ここでは、HubSpotでAPI連携をするメリットについて解説していきます。

業務効率化

API連携を用いることで、データ入力作業や大量の処理業務などを自動化できます。これまで人の手を動かしていた作業を減らし、全体の作業時間の削減につながります。

また、APIを開発する際には高度なプログラミング知識が必要であるため、時間と工数が多くかかってしまいます。しかし、外部APIを用いることで専門知識がなくても高いクオリティの機能を実装することが可能です。 

作業コストの削減

多くのAPIは無料で提供されています。無料プランと有料プランの違いはリクエスト回数の制限などがあります。ですが、1からコストやリソースをかけて開発することに比べれば、低コストに抑えることが可能です。

様々なアプリと連携可能

作業コストの削減

引用:HubSpot公式サイト

HubSpotは世界でトップクラスのシェアを誇っている為、公式連携アプリ数も増加していっています。

後ほどいくつかの例をご紹介していきます。ご紹介する他にもGmail やGoogleスプレッドシートなどの有名アプリともAPI連携を行うことが可能です。

公式連携アプリについて詳しく確認したい方はこちらからご確認ください。

セキュリティの向上

API連携を通じてセキュリティの向上も行えます。

従来までの紙面の管理は紛失や、悪意ある第三者の持ちだされてしまう可能性などがあります。また、デジタル化し管理しても、セキュリティ面で充分な対策が立てられていなければ、ウイルス感染や不正アクセスなどにより流失してしまう事があります。

ですが、APIを提供している会社は顧客の情報が漏洩しないようセキュリティ対策をしています。また、SNS認証といった既存のシステムを利用することで簡単に高いレベルのセキュリティを実現できます。

顧客満足度の向上

API連携を使用すれば、低価で多様なサービスを顧客に提供できるため顧客満足度も高まります。また、自社のサービスに認知の広まっているアプリを連携させることで、多くの人に向けてサービスの提供も可能です。

アプリは”誰でも簡単に使える”というだけでも価値が高いため顧客の満足度向上も見込めます。

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HubSpotでAPI連携ができるオススメのツール5選

Slack:グループチャット

Slack

※引用:Slack公式サイト

Slackは、チームでコミュニケーションを行うのに適したグループチャットです。検索機能を使って過去のメッセージをさかのぼったり、個別チャットやグループを気軽に作成したりできます。

もちろん、SlackとHubSpotを連携することが可能です。双方をつなげることで、HubSpotの更新情報やメッセージを、Slack上で通知として受け取れます。

またSlackのメッセージ上に、HubSpotのチケットやタスクを新しく作成できるのがメリットです。社内でのコミュニケーションが非常にスムーズになるので、ぜひSlackとHubSpotの連携を試してみてください。

HubSpotのアプリマーケットプレイスでSlack連携の詳細を見る

Zoom:Web会議システム

Zoom

※引用:Zoom公式サイト

Zoomは、インターネットを介して会議ができるシステムです。無料から使うことができ、今では多くの企業や個人で活用されています。

ZoomとHubSpotを連携させることで、ウェビナーの申し込み・受付や、参加者管理を円滑に行えるようになります。日程調整を簡単にできる「ミーティングリンク」機能を使って、ZoomのURLを顧客へ自動的に送信することが可能です。

とくに、ウェビナーや社内ミーティングをオンラインで完結させている企業におすすめです。ZoomとHubSpotを連携させて、効率的なマーケティング・営業活動を展開しましょう。

HubSpotのアプリマーケットプレイスでZoom連携の詳細を見る

Salesforce:顧客管理(CRM)ツール

Salesforce

※引用:Salesforce公式サイト

Salesforceは、見込み顧客との接点を創り出して強化し、成約までの一連のプロセスを効率化・最大化させるプラットフォームです。マーケティングや営業をはじめ、カスタマーサポートやEコマース・アプリケーション構築など、幅広い部署が連携できる機能を備えています。各部署での情報を一元管理し、共有できるのが特徴です。

SalesforceとHubSpotを連携させることで、営業のアプローチの優先順位付け、時間の節約、有意義な関係の構築、取引の成約率向上などに役立つ重要なデータによって営業チームを支援が可能となります。

とくに、SalesforceとHubSpotの両ツールを利用している企業におすすめです。

よくあるケースとしては、リードジェネレーションやリードナーチャリングをMA機能のあるHubSpotで行った上で、CRMプラットフォームであるSalesforceに連携させることが多いです。SalesforceとHubSpotを連携させて、効率的なマーケティング・営業活動を展開しましょう。

HubSpotのアプリマーケットプレイスでSalesforce連携の詳細を見る

Canva:デザイン作成ツール

Canva

※引用:Canva公式サイト

Canvaは、デザイン作成ツールです。無料から使うことができるだけなく、既に用意されているデザインテンプレートをカスタマイズするだけでプロ並の高品質な作品が作れるとあって人気を集めています。

CanvaとHubSpotを連携させることで、Canvaのデザイン編集をHubSpotのダッシュボード上で行うことができるようになります。HubSpotのブログ記事に使う画像や図などをCanvaを使って素早く作成し、そのままシームレスにHubSpotブログに反映できるようになります。

とくに、HubSpotで書いているブログ記事のイラストをCanvaで作成している企業におすすめです。

HubSpotのアプリマーケットプレイスでCanva連携の詳細を見る

G Suite:グループウェア

Google Workspace

※引用:Google Workspace公式サイト

G Suiteは、Googleが提供する企業向けの情報共有システムです。個人向けのサービスと違い、安全性の高いセキュリティ・充実したサポート体制で、G-mailやGoogle カレンダーなどを利用できます。

G SuiteとHubSpotを連携させることで、G-mail上で顧客とやり取りしたメールを、HubSpotへ履歴として送信できるのが魅力。過去に顧客とどのようにコミュニケーションしたのかを、HubSpot上から一目で確認できます。

ほかにも、Google カレンダーと連携させて、ミーティング調整用のサイト内リンクを作れます。予約した会議はGoogle カレンダー上に自動で記録されるので、日時を都度入力する必要がありません。

HubSpotのアプリマーケットプレイスでG Suite連携の詳細を見る

hubspotでAPI連携をする4つの方法

HubSpotでAPI連携をする4つの方法

ここでは、HubSpotでAPIを使用する具体的なやり方を4つご紹介します。

①アプリマーケットプレイスから接続をする

1つめは、アプリマーケットプレイスから接続する方法です。HubSpotでは、「HubSpotアプリマーケットプレイス」と呼ばれる、連携用のサービスを提供しています。

HubSpotアプリマーケットプレイスでは、連携可能なサービスが1,000件以上と、非常に多くラインナップされているのが特徴です。どれも独自の審査を通過したものなので、初心者でも安心して利用できます。

もちろん、すべてのサービスが対応しているわけではないので、マーケットプレイス上にない場合は、他の方法を検討しましょう。

②自動化ツールを利用する

HubSpotアプリマーケットプレイス上にアプリがないときは、ZapierIntegromatといった自動化ツールを活用しましょう。どちらも無料から使うことができ、多種多様なソフトウェアの接続が可能になります。

Zapierでは、Google スプレッドシートや、コンタクト作成ツールの「Gravity Forms」との連携が有名です。Integromatを使えば、FacebookやGoogle Cloud Storageなど、500以上のアプリから選び、コードなしの統合ができます。

ただどちらのサービスも、無料版に制限があるのが難点です。もしたくさんのタスクを登録したり、データ容量が多くなったりする場合は、有料プランも検討しましょう。

③自社でコードを作成して連携する

自らコードを書いて連携する方法です。こちらは、Javascriptなどの高度なプログラミングの知識が必要となります。

もし、サービスがマーケットプレイスや自動化ツールを使った連携に対応しているのであれば、それらを活用するのがおすすめです。既存のサービスでは対応していないが、どうしてもHubSpotと連携させたい場合に検討しましょう。

自らコードを書いてHubSpotと連携するには、接続先サービスもAPIを公開している必要があります。情報システム部門を中心として、組織的に進めていきましょう。

④HubSpotのパートナーに相談をする

最後に、もし、自社でノウハウやリソースの確保が難しい場合は、パートナーに相談することをオススメします。

HubSpotには、数多くのパートナー企業が存在しますが、API連携以外にもパートナーに相談するメリットには、大きく3つあります。

  1. 戦略(シナリオ)設計や、検証・改善の提案が受けられる
  2. 成功パターンや詳細なナレッジを最大限享受できる
  3. 導入方法や利用方法など、不明な点についてサポートを受けることができる

また、どのHubSpotのパートナー企業が良いか迷った際は、以下3つのポイントで選ぶことをおすすめします。

  1. 自社の課題解決にマッチした導入支援をおこなってくれるか
  2. 自社の課題やニーズに近い支援実績があるか
  3. サポートしてほしい範囲に対して費用面が適切であるか

【HubSpot導入支援】失敗しないパートナー選定の3つのポイント

より詳しくパートナー選定のポイントについて知りたい方は「【HubSpot導入支援】失敗しないパートナー選定の3つのポイント」をご覧ください。

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HubspotのAPIを利用する上での注意点

便利なHubSpotのAPI連携ですが、利用する際に注意すべき点が2つあります。
1つでも連携するサービスがある方は、以下で説明する内容に留意しながら進めましょう。

APIキーを定期的に更新する

HubSpotのAPIを利用する際はまず、セキュリティ上の観点からAPIキーを定期的に更新することが重要です。とくにほかの担当者とアカウントを共有する際は、異動や退職が発生する可能性も考えておきましょう。

HubSpotでAPIキーを作成していると、設定から5か月後にEメールの通知が、6か月が経つとサイドバーにお知らせが来ます。おおよそ6か月を目安にキーの変更を行いましょう。

実際にAPIキーを更新するには、「設定アイコン」→「連携」→「APIキー」を選択します。「表示」をクリックし、表示されたキーをコピーしてください。

次に、「アクション」のプルダウンメニューを選択し、「キーをローテーション」→「今すぐこのキーをローテーションして期限切れにする」を選択します。最後に、無効化されたAPIキーを新しいキーへ置き換えることで完了です。

利用回数の制限がある

HubSpotのAPIを利用する際は、プランによって利用回数に制限がかけられている点に注意しましょう。具体的には、10秒あたりや1日あたりのリクエストが制限されています。

数多くのアプリを接続したり、たくさんのデータを送信したりしたい場合は、「プロフェッショナル」や「エンタープライズ」のプランも検討するのがおすすめです。

HubSpotのAPIの利用制限については、公式サイトの「API使用ガイドライン」で詳しく解説しているので、気になる方は参考にしてみてください。

HubSpottのAPI連携を活用して、ビジネスを加速させよう

API連携※画像引用:ASK MY COMPUTER GUY

本記事では、HubSpotでAPI連携するメリットや連携可能なサービスについてご紹介してきました。

まずは、HubSpotのAPI連携はイチから進めようとすると、開発コスト含めた大きなリソースがかかるので、特に初めての方は”いかに手軽にスタートできるのか”が失敗しないための肝となります。

是非、HubSpotのAPIを活用して、貴社のビジネスを加速させてください。

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