リスティング広告を運用代行にするメリットとは?

集客のためにリスティング広告を活用したい企業は多いでしょう。しかし、自社に運用リソースがないことも多く、外部の代理店に代行依頼を検討していてもメリットや費用などがよく分からないという声を耳にします。そこで、本記事ではリスティング広告を代理店に代行してもらうメリットと費用相場について詳しく解説していきます。

リスティング広告の代理店が行ってくれる業務とは

リスティング広告の代理店が行ってくれる業務とは

リスティング広告の運用を外部の会社に依頼したいと考えたとき、まず気になるのは「代理店がどんな業務を代行してくれるのか」という点でしょう。リスティング広告の代理店が提供する最も基本的なサービスには、(1)広告アカウントの開設、(2)入札調整、(3)レポートによる定期的な成果報告の3つが挙げられます。

(1)の「広告アカウントの開設」は、GoogleやYahoo!のようなリスティング広告を載せたいweb媒体において、そのためのビジネスアカウントを開設・構成するサービスを指します。後述しますが、アカウント構成を作るためには詳細な設定が必要になるので、不慣れな方が行うとアカウントの開設段階で多くの時間を要するかもしれません。

(2)の「入札調整」は、リスティング広告の入札単価、広告文の内容、広告と紐づけるキーワードやリンク先の選定など、リスティング広告のまさに肝となる部分を調整するサービスです。入札単価の適正な設定や、広告のターゲット層ではない人に広告が表示されないようにするための除外キーワードの選定など、ノウハウがないと難しい部分が多々あります。この辺りの判断は、まさにプロの広告代理店の手腕が試されるところといえるでしょう。

(3)の「成果報告」は週ごとや月ごとなど、定期的なレポートを介して、リスティング広告の成果や今後の改善点を報告するサービスです。流動的なネット市場でリスティング広告の効果を上げていくには正確な分析が欠かせません。

その他、電話問い合わせを起点にリスティング広告の効果を検証できるコール・トラッキングサービスがあるか、あるいはSNS広告や動画広告の制作にも対応しているかなど、依頼できる業務範囲は代理店ごと、契約内容ごとに異なってきます。代理店選びの際は、事前に自社が代理店に求めている業務内容の範囲を明確にしておくといいでしょう。

リスティング広告を運用代行するメリット

リスティング広告の運用代行を代理店に依頼する場合、自社運用と比べてどんなメリットがあるのでしょうか。以下ではリスティング広告を運用代行してもらう利点について解説します。

社内リソースを必要としない

リスティング広告を代理店に運用代行してもらう第一のメリットは、「社内リソースを必要としない」という点です。効果的なリスティング広告の運用のためには、適正な入札単価の判断、ターゲッティングの範囲やキーワードの選定、広告効果の検証と改善など、高いノウハウが求められる場面が多くあります。

そのため、リスティング広告の運用だけではなく、その前段階にあたる人材育成から自社リソースで始める場合、成果が出るまでに時間がかかり、結果として事業の成長速度が遅れる場合があります。また、上記のようにリスティング広告は扱うデータ数も多いため、その業務は属人化しやすいのも課題です。担当者が急に辞職してしまうようなことがあった場合、また一から試行錯誤を始めなければいけない可能性も考えられます。したがって、運用ノウハウをもつ代理店に委託するほうが、いざというときのリスクが小さくなります。

広告運用に関する最新情報が収集可能

広告代理店にリスティング広告を業務委託する第二のメリットは、「広告運用に関する最新情報が収集可能」という点です。リスティング広告をはじめとするweb媒体の広告は、成長の著しいマーケティング分野です。広告代理店はその業界のスペシャリストとして、媒体担当者と繫がっているため、最新のトレンドや媒体のアップデートの情報を素早くキャッチできます。

広告代理店は、レポートによる定期報告や提案などを通して、こうした最新情報の恩恵をクライアントに提供してくれます。自社で広告の最新動向を調べる手間を考えてみると、いかにメリットが大きいかわかるでしょう。

LPやサイト改善施策提案がもらえる

リスティング広告を専門の会社に運用代行してもらう第三のメリットは、「LP(ランディングページ)やサイト改善の施策について提案がもらえる」という点です。広告代理店に広告を依頼すると、リスティング広告の改善施策として、クライアントのLPやサイトの改善についても提案を受けられます。それはリスティング広告のみならず、自社の広告活動全般を改めて見直す機会にもなりえるでしょう。ただし、契約によってはLPの最適化(LPO)が含まれないこともあるため、契約の前段階で確認しておきましょう。

リスティング広告の運用代行で発生する費用相場

リスティング広告を代理店に業務委託した場合、どのような内約で、どのくらいの費用が発生するのでしょうか。以下では、リスティング広告の運用代行において必要な、3つの主要な費用とその相場価格について解説していきます。

初期費用

リスティング広告の運用を代理店に依頼するとき、アカウントの作成などの初期設定も含めて契約する場合は、初期費用が発生します。初期設定の内容としては、アカウント開設とそれに伴う各種のアカウント構成の設定が挙げられます。具体的には、キャンペーンの設定、キーワードの選定、広告グループの作成、広告文の作成と入稿などです。

代理店によっては、この初期費用を項目として設けず、後述の「運用代行手数料」に合算して計上する場合もあります。一般に、多くの代理店が初期費用を3万円~10万円程度の価格帯で設定していますが、中には無料のところも存在します。なお、すでに自社でリスティング広告を開始している場合は、初期費用の額について交渉できるかもしれません。契約段階で代理店に確認してみましょう。

リスティング広告の費用

代理店に依頼する場合に限らず、リスティング広告の運用をするには、広告をweb上に掲載するための「広告費」そのものが必要になります。媒体にもよりますが、広告費はクリック単価とクリック数の乗算によって決まり、これを「クリック課金制」と呼びます。

クリック単価は、キーワードの人気度によって流動的に決まります。そのため、リスティング広告のコストパフォーマンスを上げるためには、「如何に自社製品のターゲット層をピンポイントで捉えるキーワードを選定するか」という高度な分析力が不可欠です。

たとえば、人気のキーワードを設定すると、多くの消費者の目に留まりやすくなる反面、クリック単価が高額になります。また、競合する商品も多くなるため、期待するほどのパフォーマンスを得られないかもしれません。

逆にニッチすぎるキーワードを設定すると、クリック単価は抑えられる一方、消費者が該当するキーワードを検索する機会も少なくなります。リスティング広告においてプロの広告代理店の力が必要とされる大きな理由のひとつは、代理店が広告のプロフェッショナルとして、まさにこのジレンマを解決する最適なソリューションを提案できることにあります。

広告費の料金相場は、一般に月額30万円~50万円程度が多く見受けられます。したがって、リスティング広告用の予算を編成する上では、広告費として30万円程度を最低ラインとして見積もっておくとベターでしょう。

リスティング広告の運用代行手数料

上記の「広告費」はリスティング広告を運用する上での必要経費です。それに広告代理店への報酬に当たる、リスティング広告の運用代行手数料が加算されます。具体的には、先述した広告費の20%程度の料金が一般的です。つまり、広告費を30万円に設定した場合は6万円、広告費を50万円に設定した場合は10万円を代行手数料として代理店に支払う計算です。

ただし、広告費が低い場合、このパーセンテージ計算だけで報酬額の決定をすると、広告代理店の利益がなくなってしまうケースがあります。そのため、広告費の最低ラインを月額30万円以上に指定したり、広告費が一定額以下の場合は最低手数料を課したりするなど、対策をしている広告代理店もあります。

以上の点を鑑みて、リスティング広告を代理店に代行依頼した場合、初期費用を5万円、広告費を40万円、代行手数料を20%として仮定すると、リスティング広告の総費用は53万円程度と予想できます。広告費の選定を含め、リスティング広告の運用を代理店に依頼する際は、代理店の料金体系を十分に確認するようにしましょう。

まとめ

料金体系や契約内容は業者によって変わるので、しっかり確認する必要があります。しかし、社内リソースが不要で最新情報を獲得できるなどのメリットを考えると、代理店にリスティング広告の運用を任せたほうが効果的と言えます。リスティング広告の運用代行をご検討中の企業担当者様は、ローカルフォリオのサービスもぜひご検討ください。

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