リスティング広告の成果を改善する際にチェックしたい5つのポイント
リスティング広告で成果を上げるには、課題を洗い出しながら改善を続ける必要があります。しかし、具体的に何をすればよいのかわからない方もいるでしょう。本記事では、リスティング広告の成果を改善する際にチェックしたいポイントを解説します。
リスティング広告を改善するまでの流れ
大まかな改善の流れとしては、課題の特定→改善策の検討→改善策の実行→結果の分析へと進めることが一般的です。状況を改善できても、再び運用がうまくいかなくなったときは、このサイクルを繰り返しましょう。以下で、リスティング広告改善の流れを詳しく解説します。課題の特定
まず取り掛かるべきなのは、現状で抱えている課題を洗い出すことです。どのような課題があるのかわからないまま改善策を進めても、具体的にどうすればよいのかわかりません。きちんと課題を特定することにより、具体的な改善策を打ち出すことができます。課題を特定する際には、まず自社の目標を振り返って考えてみましょう。たとえば、1,000万円の売上を達成したいという目標があれば、個別に達成すべき目標数値も同時に定めていることがほとんどです。たとえば、自社サイトへのアクセスを500件増やす、新規契約を300件とるなどです。
このように、個別の目標指標を洗い出せれば、それを達成できているかで課題の有無を判断できます。たとえば、新規契約が200件しかとれていないのなら、コンバージョン率の低さが課題として考えられます。
多くのケースでは、CPAやコンバージョン率、コンバージョン数などが課題となることがほとんどです。ただ、先述したように達成すべき目標を明確化できていなければ、そもそも何が課題なのかを把握できません。まずは最終目標を決めて、そこから個別の目標数値やKPIを洗い出し、課題を特定していきましょう。
改善策の検討
何を改善すべきかが見えてきたのなら、具体的な改善策を検討します。ここで重要なポイントは、課題の表層だけを見るのではなく、深掘りして原因を特定することです。たとえば、コンバージョン数の少なさが課題だったとしましょう。成果にいたらないのには、何かしらの理由があると考えられますが、原因が1つとは限りません。何が原因なのかをきちんと見極めたうえで、改善策を打ち出す必要があります。
コンバージョン数は、セッション数 × コンバージョン率の計算式で算出できます。そのため、最終的な目標達成の回数を増やしたいのなら、セッション数を増やす、もしくはコンバージョン率を高める必要があります。
CPAを改善したいのなら、コンバージョン数を高める、もしくは広告にかける費用を抑えることで改善できます。CPAは、広告費÷コンバージョン数となるからです。
改善策の実行
原因が見えてきたら、具体的な改善策を実行していきます。たとえば、1件の成果を得るために費用がかかりすぎている、すなわちCPAが高すぎることが課題だったとしましょう。このケースでは、広告費を抑えることでCPAを改善できます。プロモーションにかかるコストを抑えるには、クリック単価の高いキーワードを狙わず、安いキーワードを選定し直すという対策が考えられるでしょう。
クリック率を上げたいのなら、掲載順位を上げる、より訴求できる広告文に改善するなどの対策が考えられます。広告がより多くクリックされるようになれば、自然とコンバージョン数の増加にもつながるためです。
結果の分析
改善策を行った後は、必ず結果を分析しましょう。分析を疎かにしてしまうと、効果のない改善策にコストをかけ続けることにもなりかねません。実行に移すことでどのような変化があったのか、目標を達成できているのかなどを、きちんと評価しましょう。改善策を実行しても変化がほとんど見られないケース、あるいは、むしろさらに成果を得にくくなった、といったケースに陥る可能性もあります。しかし、これは決して無駄なことではありません。その対策では成果を得られないというデータを獲得できたからです。
すぐに変化が現れて状況が好転するとは限りませんが、改善のPCDAを回し続けることでベストな対策が見えてきます。目先の変化ばかりを注視せず、長い目で改善策を進めることが大切です。分析した結果をもとに再度課題を洗い出して、改善策を立案し、実行→分析へとサイクルを回してください。
リスティング広告の改善チェックポイント
ここからは、具体的な改善チェックポイントを解説します。主なチェックポイントとしては、キーワード調整や入札単価の最適化、広告文の最適化、LP内容の分析、ターゲティングの最適化などが挙げられます。詳しく見ていきましょう。キーワードの調整
リスティング広告において、キーワードの調整はとても重要な作業です。検索連動型の広告であるため、キーワードが適切でないと成果へ結びつかず、余計なコストを増やしてしまうおそれもあります。キーワードが適切でないと、訴求したいユーザー以外の人々に広告を配信してしまいます。どれほど素晴らしい広告文を作成しても、ターゲット層以外のユーザーにアプローチしていては成果を得られません。成果の得られないキーワードは除外する、あるいはより多くクリックされそうなキーワードを再選定するなどのプロセスが必要です。
また、リスティング広告においては、キーワードの一致条件も重要なウエイトを占めています。完全一致にこだわりすぎると、配信される広告が少ないため広く訴求できません。一方、部分一致が多すぎると、ターゲット層以外のユーザーからのクリックが増えてしまいます。
もし成果につながらないクリック数ばかりが増えているようなら、部分一致のキーワードが多すぎるのかもしれません。そのときどきの状況をきちんと把握し、キーワードの最適化も図りましょう。
入札単価の最適化
コンバージョン数を増やすには、上位表示されることが大切です。選定したキーワードが適切で、最適化ができていても、入札したクリック単価が低すぎるとオークションに勝てません。その結果、上位表示が見込めないおそれがあります。広告の掲載順位を決める要素は、品質スコアと入札単価です。品質スコアはすぐに上げられるものではないため、入札単価の最適化に注力しましょう。CPAを改善するため、入札価格を下げすぎていると、広告が表示されにくくなる可能性があるため、注意してください。
一気にクリック単価を上げるのではなく、少しずつ引き上げながら掲載順位を高めましょう。一気に引き上げてしまうと、無駄に資金を投入してしまうおそれがあるからです。少しずつ単価を上げ、ギリギリのラインで落札できるポイントを見つけましょう。
最適化の方法としては、キーワードプランナーの予測データを活用することが挙げられます。また、入札単価をユーザーセグメントに応じて変える、自動入札機能を活用するなども有効です。
広告文の最適化
クリックされるかどうか、成果を得られるかどうかに深く関わってくるのが、広告文です。ディスプレイ型でないリスティング広告の場合、ユーザーは広告文のテキストを読んで、クリックするかどうかを判断します。そのため、いかにユーザーの心に響く広告文を作成できるかどうかが、目標達成の可否を握っています。最適化するための方法はいくつかありますが、見出しや文章にキーワードを含めると、クリックされやすくなるといわれています。また「限定セール50%OFF」のように、具体的な数字を含めるのも有効です。ユーザーにとって、どのようなメリットを得られるのかがわかりやすいからです。
また、1つの広告文に伝えたいことをいくつも含めるのは、避けたほうがよいでしょう。リスティング広告の広告文に使用できる文字数は限られているため、情報を詰め込みすぎてしまうと何を伝えたいのかがわからない広告になってしまいます。訴求ポイントは1つに絞り、簡潔に伝わりやすい文面に仕上げることが大切です。
ユーザーの視点で客観的に広告文をチェックし、クリックしたくなる内容かどうかを確認しましょう。競合企業の広告文も参考にしつつ、改善を重ねながら魅力的なテキストに仕上げてください。
LP内容の分析
サイト訪問者がまず目にするLP(ランディングページ)は、リスティング広告の成果を高めるにあたって重要です。LPがキーワードや広告文とマッチせず、一貫性のない状態では成果につながりにくいため、注意が必要です。成果を得やすいLPにするためにも、LPO(Landing Page Optimization)を実行しましょう。LPOとは、「ランディングページの最適化」という意味です。LPの最適化を行うことで、課題をクリアしコンバージョン率の向上が見込めます。
まずは、ユーザーがWebサイトを訪れたとき、求める情報がすぐに入手できるようなLPにする必要があります。ファーストコンタクトで余計な情報ばかりが目に入ってしまうと、高い確率でユーザーはページから離脱します。また、商品やサービスの特徴、魅力をしっかりと伝えられるページに仕上げることも、重要なポイントです。
現在は、スマホやタブレットでインターネットを利用するユーザーが多いため、スマホやタブレットで閲覧しやすいレイアウトにこだわることも大切です。「購入はコチラ」「予約はこちらから」など、ユーザーに具体的な行動を促すボタンを目立つように配置するよう工夫してください。
魅力的なLPを制作できても、具体的にどうしてほしいのかを示さなければ、ユーザーは行動に移ってくれません。モチベーションの高まったユーザーが、その流れで購入や予約をしてくれるように、コンバージョンにつながるボタンを目立つように配置しましょう。
ターゲティングの最適化
リスティング広告に限らず、ビジネスではターゲティングが重要です。自社で狙うべきターゲットを明確にし、そのうえで絞り込みプロモーションを行う必要があります。リスティング広告で成果が得られない場合、自社のターゲット以外の層をターゲティング設定している可能性があります。リスティング広告では、地域やデバイス、興味、リターゲティングなどによるターゲティングが可能です。訴求したい層を細かくターゲティングし、広告を配信することで成果につながりやすくなります。
まとめ
効果的な運用のため、PDCAを回しながらチェックポイントの改善を進めていきましょう。本記事を参考に改善を進めれば、きっと成果が実感できるはずです。
広告運用のプロであるローカルフォリオへ依頼するのも1つの手です。予算に応じたリスティング広告の運用代行を依頼できるため、短期間で成果を実感できる可能性があります。