SNS戦略ディレクターが解説!効果を上げる「SNS広告」の重要なポイント3選!

ここ数年でSNSはわたしたちの日常に欠かせないものとなりました。

20-30代のユーザーのうち、朝起きてから寝る直前までスマホを見るユーザーが80%を超えていると言われています。その中でもSNSを閲覧しているユーザーが半数にものぼります。

また、移動時間や休憩時間などのすきま時間でSNSを利用することも当たり前となっており、ご飯を食べながら、テレビを見ながら、 またはテレビの代わりにSNSを利用するユーザーも非常に増えています。

暇つぶしというだけではなく、連絡手段や情報のキャッチアップ、興味のある商品の購入前にレビューを確認したり、インフルエンサーの投稿を確認したり、リアルな友達やオンライン上の知り合いとのコミュニケーションのために使用したり等々、用途は多様化していますが、毎日の生活に欠かせないものになっています。

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最近のSNSについて

前述のようにSNSは我々になくてはならないものとなっています。これに比例してSNS「広告」を目にする機会も同じだけあると言えます。

広告と言っても、広告だと気づかずクリックや「いいね!」をしてしまうこともあるほど、広告は日常に溶け込んでいます。

その理由としては、各媒体のAI機能・アルゴリズムは日々進化しており、そのユーザーに合った興味のありそうなことに関する広告が表示され、精度も上がってきています。しかし精度は100%ではないため、興味がない広告も表示されることもまだまだ多いのが現状でもあります。

わたし自身は、できる限り自分の興味のないものは見たくないと感じますし、自分がフォローしているものから逸脱した投稿は見たくないのも本音です。

実際に、興味がない・関係ない・不快に思う「投稿」や「広告」はスルーしたり非表示にしたりする人も多いのです。

また最近では、各媒体で「おすすめ」機能が充実してきました。「おすすめの投稿」を自動で、フィードに表示されるような機能です。

AIの発達により、フォローしているアカウントや「いいね!」した投稿をもとに、興味がありそうな投稿を表示してきます。この機能も精度の問題はまだまだ多く、今後のAIの課題ではあります。

例えばわたしのアカウントでは、可愛い動物のアカウントや動物園のアカウントを多くフォローしているので、可愛い猫の投稿や動物の投稿が出てきて、いいね!すると、実はその投稿はAIによる表示だったり「おすすめの投稿」であったりする場合も多いのです。

もちろん、その投稿を気に入ってアカウントをフォローする場合もありますし、気に入らなければ「興味がない」「非表示」にします。ユーザー動向を学習し、さらに新しい「おすすめの投稿」が表示されていく仕組みです。

広告も同じようなアルゴリズムが働きます。

広告は通常の投稿より、興味があるものから離れてしまうことが多く、不快に感じられることも出てしまうため、できる限り「スルーされない」「非表示にされない」ようにクリエイティブ(画像や動画)を使う必要があります。

急にクリエイティブの話しをしましたが、クリエイティブは重要で、また非常に奥が深く、上記のようなユーザーの志向を理解し、様々な思案をすることで広告効果は大きく変化します。

そして媒体により、最適なクリエイティブも変わってくるため、媒体を理解し、それぞれの媒体に合ったクリエイティブを用意することがパフォーマンスに影響してきます。

媒体を理解し、ユーザー志向も理解することで「クリエイティブ」の質が変わり、結果が変わります。

広告における「クリエイティブ」の重要度は8割以上と言われているため、これらを踏まえてSNS広告を行うことが非常に重要です。

それでは、「各媒体」「クリエイティブ」について、もう少し詳しく紹介します。

POINT①  媒体を選ぶポイント

1.ビジネスに合った媒体を選定する

一口にSNSと言っても今や様々な媒体があり、その媒体ごとに特徴があります。今回は下記の媒体についてご説明します。

ビジネスに合った媒体を選定する

LINE

1対1をメインにメッセージのやり取り、音声通話、ビデオ通話ができます、VOOMと言われる縦長の動画投稿やLINEニュース機能もあり

Facebook

実名登録制の現実での友達の交流がメインのサービス。海外での使用率はトップのSNS

Instagram

写真や動画をメインに投稿できるサービス。現在はストーリーズやリールなど縦長サイズも人気

X(旧Twitter)

短い文章の投稿、リアルタイムな情報インフラとも言われ、拡散力が非常に高いSNSです。

TikTok

縦長の短尺動画に特化したサービス。おすすめ機能で動画が次々と受動的に表示されるため、ハマると時間が溶ける

Pinterest

ビジュアル探索に特化したサービス。お気に入りの画像や動画などピン機能でボードへ保存。自分だけのオリジナルボードを作成でき、公開非公開の選択も可能。

 

このように「SNS」と言っても媒体が違うと特性が変わり、それぞれの使用用途は大きく変わってきます。SNSも媒体によって、ユーザー層やクリエイティブの表示方法なども変わってきます。

「広告」を出稿するにあたり各媒体それぞれで、どういったデザインのクリエイティブが好まれるのか、またクリエイティブのサイズも変わるため、注意が必要です。

また、「認知」「獲得」などといった広告を行う目的によっても、選ぶ媒体を変える必要があります。

ビジネス目的に合わない媒体や、選んだ媒体に合わないクリエイティブを使用してしまうと、でご説明した通り、ユーザーが「不快」と感じる可能性が出てしまいます。

不快に思われると
→  広告を非表示にされてしまう → 多くの方が「非表示」にすると広告の品質スコアが下がってしまう →  広告が表示されにくくなる  →  パフォーマンスが下がる  →  ビジネス目的を果たせない
という悪循環になってしまいます。

こういった悪循環にならないように、適切な媒体選び・最適な広告設計・ユーザーに合ったクリエイティブの3点を考える必要があるのです。

2.媒体を選定するにはマーケティングファネルが有効

まずは、各媒体の特徴を理解しながら、ビジネス目的に合った媒体を選ぶことが重要となります。打ち出したい目的により、媒体を使い分けることもできます。

認知・検討・購入などマーケティングファネルから見た場合、「このフェーズにはこの媒体」「この目的にはこの媒体とこの媒体」と変わり、複数媒体を併せて使うこともできます。

媒体を選定するにはマーケティングファネルが有効
マーケティングファネルをもとに考えることで、整理ができます。

例として、B2B向けの商材を販売する広告主が「認知を目的とした広告を出したい」場合、拡販しやすく、B2B商材でも違和感なく配信できるX広告やFacebook広告が良いと定義することは可能です。

しかし、必ずしもその定義通りに進めればいいと言うわけではありません。では、どのように進めればよいかでしょうか。

考え方の視点をどの媒体に出すかではなく、伝えたいユーザーへ届けるためにどの媒体を選ぶのかを大事にしましょう。目的と誰に向けて、何を届けたいのか、を決めた先に手段である「どの媒体が良いのか」と考えるわけです。

そして、媒体それぞれの特徴も加味して、選定していくことが良いでしょう。

3.専門家をうまく活用する

まず「お客様のビジネス」について理解し、その先にいる「お客様のお客様(ユーザー)」についてお聞きし、商材が複数ある場合は、都度プロモーションの内容を変更した方が良い場合もあります。

長期的にプロモーションや広告配信を行う場合は、施策ロードマップを作成し、計画を立てた上で進めるようにするとより効果的です。

しかし、なかなか会社内での完結は難しい場合も多いかと思います。リソース不足や専門知識がないなど会社によって理由は様々あります。

そのため、マーケティング会社や広告代理店などの専門家に頼ることも一つの方法です。

企画は自社で立てて、運用を運用代行の会社に任せる場合もあるかも知れませんが、「何を目的に行うのか」や「ビジネス理解」などは運用会社とも必ずすり合わせを行うことが効果を上げるポイントです。「軸」がぶれないようしっかりプランニングや運用をすることが重要です。

POINT②  クリエイティブの重要性

SNSを見ているユーザーが目にする「画像」や「動画」、「テキスト」などをまとめて「クリエイティブ」と言います。

前述もしましたが、SNS広告では「クリエイティブが8割を決める」と言われており、どの媒体でもユーザーの目に一番触れる「クリエイティブ」が最も重要とされています。

「広告の目的」や「広告設計」は重要となりますが、どんなに良い設計をしていても「クリエイティブ」が良くなければ、良いパフォーマンスを得ることはできないのです。パフォーマンスを得るためには、選んだ媒体に合うクリエイティブで、且つユーザー目線で考えられたクリエイティブを使う必要があります。

クリエイティブを作成するにあたり、重要な2つのポイントは下記にまとめてみました。

1.サイズ

各媒体により、最適なサイズは異なります。

流用できるサイズもありますが、基本的には媒体ごとに合うサイズを作成することが理想です。

現在、「正方形サイズ」とスマホサイズにあった「縦長サイズ」が一般的です。InstagramのリールやストーリーズやTikTok、Pinterestなどは縦長サイズが必須となります。

媒体を選定するにはマーケティングファネルが有効
媒体を選定するにはマーケティングファネルが有効

2.デザイン

最近では「UGC」と呼ばれる「ユーザーが作成したコンテンツのようなクリエイティブ」がトレンドとなっており、「広告感をできる限り少なく」し、ほかのユーザーの投稿に馴染むように作成することもポイントです。

ユーザーが実際に目にする「クリエイティブ」に、「ユーザーが見たいもの知りたいもの、欲しいもの」が伝わるように書いてあることが最も重要で、「ユーザーの次のアクションを促す」=CTA(コールトゥーアクション)も必ず入れる必要があります。

キャンペーンの目的」や「誰に出すのか」「どこに出すのか」ももちろん大切ですが、「ユーザーが見る「クリエイティブ」の部分をユーザーに好まれるようしっかり作りこむことが重要です。

POINT③  SNS広告の運用で大事なこと

媒体選定をしっかり行い、考えに考えてユーザーに好まれそうなクリエイティブで出稿したとしても、1度で「勝ちクリエイティブ」となることはなかなかありません。

パフォーマンスが良いものを出し続けても時間が経つと飽きられ、陳腐化してしまいます。

ではどうすればいいか?

どんどん変えて、試していく事が重要となるのです。つまり、PDCAを回していくことも重要なことなのです。

図のようにPDCAのサイクルを回し続け、良いクリエイティブを見つけたら、そのクリエイティブの要素を反映させた新たなクリエイティブを追加で作成していく。

設定→実行→分析→改善を続けていくというわけです。

昨今のユーザーはコンテンツの消費が速くなっており、その速度についていくためにも高速でPDCAを回し、改善を続けることが、パフォーマンスを上げる最短ルートなのです。

また、「分析」にはデータドリブンな考え方が次のアクションの正解につなげるための必須事項となります。デジタルマーケティングはデータが取れるのですから、データも活かしましょう。

SNS広告の運用で大事なこと

まとめ

今回はSNS広告で重要な3つのポイントに絞ってお伝えしました。

  1. 媒体を選定するにはマーケティングファネルが重要
  2. クリエイティブの重要性
  3. PDCAを回し続けること

このブログでお伝えした内容について、さらに詳しく解説した動画もご用意しています。

各媒体の特徴やユーザー層、SNS広告を行う上で重要なことや、マーケティング施策から見るSNSについて、わかりやすくご紹介しています。30分程の動画ですので、ぜひご視聴ください。

SNS広告についてまだあまり知らない方、これから始めてみたいという方、また運用しているけどうまくいかないなど、様々なフェーズの皆さまお役に立てればと思います。

 

最後に、わたしの所属するリードプラスでは、マーケティング支援・Web施策に関する様々なサービス提供を行っております。個別でのご相談もお受けしております。

皆さまのお力になれるようサポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。