回遊率とは

回遊率とは、一人のユーザーが一度の訪問でWebサイト内のページをどれだけ閲覧したのかを示す指標のこと。回遊率の数値は、1訪問あたりのPV数で表し、「PV数」÷「訪問数」で計算できます。回遊率が高いほど、ユーザーがWebサイト内の複数のページに興味を持ったことになり、Webサイトに長くとどまって多くのコンテンツを閲覧したといえます。

一般的に、回遊率を改善すればPV数が増え、目標とする成果を獲得できる可能性が高まると考えられています。例えば、ECサイトであれば、ユーザーと商品の接触回数が多くなることで、商品の購入機会が増えます。メディアサイトなら、複数の記事を閲覧することによってユーザーがそのサイトのファンになり、再訪問が期待できます。一度の訪問で1ページのみ閲覧し、ほかのページへ移動することなくブラウザを閉じたり、別のサイトへアクセスしたりする割合(=直帰率)が高い場合は、成果に結びつく可能性が低くなってしまいます。そのため、Webマーケティングの観点から、回遊率アップを図る企業は少なくありません。

回遊率を上げるためには、まずユーザーの検索キーワードとWebサイトのコンテンツを一致させる必要があります。検索キーワードとコンテンツの内容が異なる場合、ユーザーはWebサイトに対する興味を失い、離脱する可能性が高くなります。直帰を防ぐには、ユーザーの興味・関心をひくタイトルを冠する、充実したコンテンツが必要です。

また、コンテンツを読み終わる位置など、ユーザーの動線を踏まえて別ページのリンクを設けることも有効です。Webサイトの構成が煩雑だったり、動線が不明瞭だったりすると、ユーザーはサイト内にある別のページへたどり着くことができません。闇雲にリンクを設置するのではなく、閲覧ページと関連するテーマのリンクを配置することで、ユーザーのニーズに合致するページへ誘導することができます。

さらに、ページのレイアウトや配色が悪くページが見づらかったり、専門用語が多くて内容がわかりづらかったりする場合も、Webサイトの回遊率が低くなる傾向があります。したがって、ユーザーに多くのページを閲覧してもらうためには、Webサイトの構成やデザイン、ユーザビリティなど、多岐にわたり工夫を凝らさねばなりません。

ただし、ハウツー系のWebサイトの場合、検索エンジンでたどり着いた1ページでユーザーが満足し、ほかのページを閲覧せずに離脱することが多々あります。それだけユーザーにとって有益な情報を掲載しているといえるため、Webサイトの内容によっては回遊率の低さが必ずしも悪いことだとは限りません。