アンカーテキストとは

アンカーテキストとは、ほかのWebサイトへ移動するためのリンクに使われるテキストのことです。「リンクテキスト」と呼ばれることもあります。HTML上ではアンカータグ(<a>~</a>)で囲んだ文字列にリンクを貼ることができ、ユーザーはWebページに表示されたテキストをクリックまたはタップすることによって、href属性で指定されたWebサイトへジャンプします。

基本的にアンカーテキストは、通常の文字列と区別できるように異なる色で表示され、下線が引かれています。Webブラウザの標準的な設定では、未訪問のアンカーテキストは青色で、訪問済みのアンカーテキストは紫色で表示されます。また、訪問の有無に関わらず、テキストの上にカーソルを乗せるとテキストが赤色に変化します。アンカーテキストの色や装飾などは、CSSで設定することが可能です。

アンカーテキストの主な役割としては、(1)ユーザーがリンク先へ移動しやすくなるように誘導してユーザビリティを向上させる、(2)検索エンジンにリンク先の情報を伝えることでSEO対策を講じる、という2点が挙げられます。

リンク先の内容を明確に記述したアンカーテキストがあると、ユーザーは自分の求めるページへたどり着きやすくなります。そのため、適切なアンカーテキストを設定することは、ユーザーの直帰率ダウン・回遊率アップにつながるとされています。

検索エンジンのクローラーは、Webサイトを巡回します。その際、アンカーテキストからリンク先の情報を収集し、データベースに格納して、総合的にWebサイトを分析・評価します。アンカーテキストとリンク先の情報が一致している場合、クローラーはアンカーテキストに含まれる言葉を重要なキーワードだと認識し、アンカータグで指定されたリンク先を適切に評価します。また、アンカーテキストによって、クローラーがWebサイト内を回遊しやすくなり、各ページがインデックスされることにつながります。

ただし、同一キーワードを使ったアンカーテキストが不自然に多い、大量のキーワードを使用した長文のアンカーテキストがある、ジャンプ先のWebサイトのリンクが切れている、スパムサイトなどユーザーにとって不利益になるサイトにリンクしている、背景と文字を同色にするなど隠しリンク・隠しテキストとして設定している場合などは、ペナルティの対象となり、検索結果の順位に影響を及ぼすことがあります。 なお、文字列ではなく、バナーのように画像にリンクが貼られているときは、alt属性がアンカーテキストとして扱われます。