CRMとは、企業が顧客との関係性を最適化し、利益を最大化するための経営手法やITツールを指す。英語の「Customer Relationship Management」のアルファベット略語で、日本語訳は「顧客関係管理」。
かつては紙を使って顧客情報や売上記録を保管していたが、紙では検索や分析に限界がある。さらに顧客のニーズが多様化し、顧客のひとりひとりにカスタマイズした対応が重要となった。そこでITを活用して顧客に関する情報管理をシステム化できるCRMが登場した。
CRMでは、最初に商品やサービスを購入してくれた新規顧客に信頼してもらうことから始め、やがてリピーターとなり、最後はブランドのファンになってもらうことを目的とする。例えば購買した数日後にお礼や感想を伺うハガキやメールを顧客宛てに送ったり、記念日に特別なサービスを申し出たりする。これらは個人での商売ならばよく見られるが、ビジネスが大規模になると、手作業で行うことが難しくなる。
しかしCRMを活用すれば、過去の購買履歴や問い合わせ履歴が一元化され、各関係部署で共有・管理が容易となる。それによって顧客によりそった対応ができ、顧客満足度も向上する。その結果として、商品やサービスの購買に結び付く。