App Indexing(アップ・インデクシング) とは

App Indexing(アップ・インデクシング)とは、Googleの検索結果上に、特定のアプリコンテンツがリンクとして表示される機能のことです。アプリケーションをすでにインストールしているユーザーは、スマートフォン上でこのリンクをタップすることにより、直接アプリケーションを開くことができます。また、アプリケーションをインストールしていないユーザーがリンクをタップした場合は、アプリケーションのインストール画面が表示されるようになっています。

Googleは2018年に「モバイルファーストインデックス」を導入しています。Googleではこれまで、Webサイトを評価する基準をPCサイトに置いていました。しかしモバイルファーストインデックスの導入後は、モバイルサイトを主にインデックスするようになりました。すなわちGoogleは、PCよりもスマートフォンを重要視するようになったのです。App Indexingに関しても、このモバイル優先の流れが影響しています。スマートフォンのスクリーンサイズでは、データの表示、ショッピング、チケットの予約など、さまざまな場面で制約があるため、専用アプリケーションを使用することが多くなります。検索結果からアプリケーションに直接ジャンプする機能があれば、ユーザビリティ向上につながり、アプリケーションのダウンロード促進にもつながります。

たとえば、Googleでは実例として、某有名グルメサイト用のアプリケーションをあげています。App Indexing導入前は、検索結果から直接アプリケーションに飛ぶことができなかったのですが、導入後はPVが9.6%増加しました。(参考:Google Case Study https://firebase.google.com/docs/app-indexing/partners/case-study-tabelog.pdf?hl=ja) また、某有名レシピサイトでは、App Indexingを導入した後、約15%の割合で休眠ユーザーのリエンゲージメント(再びアクティブユーザーになること)数が増加したという結果が出ています。(参考:Google Case Study https://firebase.google.com/docs/app-indexing/partners/case-study-cookpad.pdf?hl=ja) これまでのようにタップを繰り返す煩わしいプロセスがなくなっただけで、大きな効果が出ていることがわかります。

App Indexingは、ユーザビリティ向上と共に、SEOにおいても効果があります。これについてはすでにGoogleにより、モバイルのランキングを決める要素の中にApp Indexingが含まれていることが発表されています。

しかしApp Indexingを使用するためには、ただアプリケーションを公開するだけでなく、機能をアプリケーションに設定する必要があります。そのためには「Firebase App Indexing(ファイアベース・アップ・インデクシング)」を使用します。これを使うことでアプリコンテンツへのディープリンク、インストールリンクなどを設定することができます。

このようにApp Indexingの利用は、ユーザーにも、アプリケーションの運営者側にも大きなメリットがあります。App Indexingは、アプリケーションの機能をWebサイトと連動させている場合には、必ず導入したい機能です。