サーチボリューム(検索ボリューム)とは?調べる方法も解説
「サーチボリューム(検索ボリューム)」は、SEO対策でキーワードを選定する際に欠かせない指標のひとつです。サーチボリュームを調査せずにキーワードを選定してしまうと、サイトのアクセス数が伸び悩む原因となります。本記事では、サーチボリュームがSEOにおいて重視されている理由や、サーチボリュームを調べられるツールなどを紹介します。
サーチボリューム(検索ボリューム)とは
「サーチボリューム」とは、あるキーワードが検索エンジンで検索される回数のことです。この回数は、「特定のキーワードにどれくらいの需要があるのか」を測るバロメーターとなることから、SEOにおいても非常に重要な指標のひとつとされています。サーチボリュームは、一般的に1ヶ月あたりの回数を指標とします。
サーチボリュームは一定ではなく、外的要因によっても変化します。例えば、自社の商品がテレビ番組で紹介されたときなどは、その商品名のサーチボリュームは増える可能性が高いでしょう。
また、サーチボリュームは常に変化しています。その都度調査したうえでキーワードを選定していくことが、SEO対策を成功させる鍵と言えるでしょう。
サーチボリューム(検索ボリューム)を調べる意味
きちんとキーワードを選定してSEO対策に取り組んでいても、サーチボリュームを意識できていないと、思うようにサイト流入が伸びない可能性があります。そもそも、なぜSEOにおいてサーチボリュームが重要視されているのでしょうか。
SEOの参考
サーチボリュームは、ユーザーのニーズを読み解いたり、アクセス数の予測を立てたりする際に役立つ指標です。SEO対策におけるキーワードの選定や、コンテンツの方向性を決めるうえでは、サーチボリュームの事前調査が欠かせません。
サーチボリュームが大きいワード(ビッグワード)で上位表示できれば、自社サイトへのアクセス数を大幅に伸ばすことが可能です。しかしながら、ビッグワードはその分ライバルも多く、上位表示させるのは容易ではありません。
一方、サーチボリュームが中程度のキーワード(ミドルワード)や小規模のワード(ロングテールワード)は、上位表示されたとしてもそこまでのアクセス数は期待できません。しかし競合が少ないため、上位表示の難易度は低くなります。
このように、SEOではサーチボリュームから判断して、狙うべきキーワードを決めていきます。一般的に、サイトの立ち上げ時にはサーチボリュームが小さいロングテールワードを狙い、キーワードごとのアクセス数は少なくても確実に流入を増やしていく方法が主流とされています。サイトの成長に合わせ、段階的にミドルワードやビッグワードを狙っていくと、効率的にアクセス数を伸ばせるでしょう。
リスティング広告の参考
サーチボリュームは、リスティング広告の入札キーワードを選定するうえでも参考になります。リスティング広告は、事前に広告を表示したいキーワードを登録しておくと、ユーザーが入力したキーワードと連動して広告が表示される仕組みです。
そのため、ユーザーがどのようなキーワードで検索するかを把握すれば、効率的にユーザーをサイトへ誘導できます。一方、登録したキーワードを検索する人がそもそも少ない場合、アカウント上にアラートが表示されて、広告を配信できなくなってしまいます。
多くのユーザーが検索してくるキーワードは、ユーザー目線に立って考えることで、ある程度は推測可能です。しかし、すべてのユーザーが同じキーワードで検索してくるわけではありません。複数のキーワードの組み合わせまで一つひとつ想像して抽出していくのは困難です。そこで、下記のようなツールを活用して、キーワードごとのサーチボリュームを調べ、よりユーザーの関心が高そうなキーワードを調べる必要があります。
サーチボリューム(検索ボリューム)を調べる方法
サーチボリュームは、専用の調査ツールを使って調べられます。調査ツールにはいくつか種類がありますが、ここでは一般的によく利用されている「キーワードプランナー」と「Googleトレンド」について紹介します。なお、調査ツールの仕様は変更される場合があるため、利用する際は最新情報をご確認ください。
キーワードプランナーを活用
キーワードプランナーは、Google広告の管理画面から利用できる機能のひとつです。通常はGoogle広告でリスティング広告を出稿する際に利用するものですが、無料でキーワードのサーチボリュームを調べられるので、SEO対策でも活用されています。
キーワードプランナーにはさまざまな機能が用意されており、キーワードごとの月間平均サーチボリュームや入札単価がわかります。競合サイトのURLを入力すると、関連性の高いキーワードを取得できるほか、今現在の数値だけでなく、過去の指標から季節によってどう数値が推移しているかなども確認可能です。
ただしキーワードプランナーは、広告を運用していないと概数でしかサーチボリュームを調べられません。広告を運用していたとしても、利用広告費が少ない場合はデータの表示に制限がかかり、詳細な数値はわからない点が弱点と言えるでしょう。
Googleトレンドで調査
Googleトレンドは、特定キーワードのサーチボリュームの推移を調べたり、急上昇している注目のキーワードを確認したり、複数のキーワードでサーチボリュームを比較したりできるツールです。データはリアルタイムで反映され、更新が早いのも特徴です。
サーチボリュームの推移を調べたい期間は、過去1日、過去30日、西暦○○年といったように指定できます。1年間の推移を見れば、サーチボリュームの上昇時期と季節の関係性などもわかるため、広告戦略やコンテンツを公開するタイミングの見極めに役立てることも可能でしょう。
ほかにも特定のキーワードを登録できる機能もあり、こちらは登録されたキーワードの最新情報を週1回、もしくは月1回の頻度で通知してくれる仕組みです。
ただし、Googleトレンドに表示されるサーチボリュームは、最高値を100とした場合の相対値です。実際の検索数ではないことに注意しておきましょう。
そのほかのツールを利用
このほかにも、サーチボリュームを調べられるツールには「Ubersuggest」や「aramakijake」などがあります。
Ubersuggest
サーチボリュームや関連語はもちろん、検索上位にランクインしているサイトの1ヶ月あたりのアクセス数や、被リンク数などがわかります。上位表示させる際の難易度を数値化しているのも特徴です。これらのデータは無料で確認できるほか、有料プランで契約すれば、検索者の年齢分布などより詳しいデータも閲覧できるようになります。
ただし、一度に複数のキーワードを調べることはできないのがネックです。Googleが公式に提供しているツールではないため、数値も開発企業が独自の方法で算出しています。正確性を優先したい場合、Googleのキーワードプランナーを使ったほうがよいでしょう。
aramakijake
株式会社ディーボが提供するSEOツールです。「検索数予測ツール」と「競合検索数予測ツール」という2つの機能があります。例えば、検索数予測ツールに検索数を調べたいキーワードを入力すると、月間推定検索数・関連語・順位別の月間アクセス予測数などが確認できます。
無料で使えますが、サーチボリュームが小すぎると結果が表示されない場合もあります。ロングテールワードを確認したい場合は、キーワードプランナーなどほかのツールの活用も検討しましょう。
キーワードプランナーを活用したサーチボリューム(検索ボリューム)調査の流れ
ここからは、キーワードプランナーを使ったキーワード調査のやり方を解説します。ただし、ツールの仕様は変更される可能性があるため、利用の際には最新情報をご確認ください。
Google広告を開始
キーワードプランナーを利用するためには、Google広告のアカウントが必要です。すでにアカウントを持っている場合はそのままログインし、そうでない場合はアカウントを開設してください。
アカウントの開設は、Google広告のWebサイトにアクセスし、「今すぐ開始」をクリックして行います。登録のプロセスでは、「メールアドレス・WebサイトのURL・広告掲載の目標・ターゲットとするユーザーの所在地・キーワード・広告の見出しや予算・支払情報」などを設定します。
なお、広告を出稿するつもりがない場合でも、ツールを利用するためには広告キャンペーンを作成する必要があります。もっとも、広告キャンペーンを作成しても、あとからキャンペーンを一時停止しておけば料金は発生しません。
キーワードプランナーを利用
Google広告のアカウントが解説できたら、モードの切り替えを行います。デフォルトでは簡易版の「スマートモード」に設定されていますが、キーワードプランナーを利用するためにはこれを「エキスパートモード」に変更してください。モードの切り替えは、ページ右上の「設定」から「エキスパートモードに切り替える」をクリックしましょう。
エキスパートモードに切り替えれば、右上の「ツールと設定」から「キーワードプランナー」が選択可能です。キーワードプランナーを選ぶと「新しいキーワードを見つける」「検索ボリュームと予測のデータを確認する」という2つのメニューが、次に表示されます。サーチボリュームを確認したい場合は、後者をクリックして調べたいキーワードを入力しましょう。複数のキーワードを一括で調べることもできますが、その場合はキーワードごとに改行するか、カンマで区切って入力してください。
データをチェック
複数のキーワードをまとめて検索すると、キーワードごとに各種データが表示されます。表示されるのは、広告を出稿した場合の費用やクリック数などの予測データです。サーチボリュームは「過去の指標」を選択すると確認できます。
まとめ
サーチボリュームは、SEOで対策するキーワードを選定する際、そのキーワードにどれくらいの需要があるのかを判断する指標です。キーワードプランナーやGoogle広告といった調査ツールを活用すれば、簡単にサーチボリュームを調べることが可能です。ツールによっては、一定期間におけるサーチボリュームの推移や、上位表示の難易度を確認できるものもあります。
無料で使えるもの・一部機能のみ無料なもの、など料金プランもそれぞれ異なるので、自社のニーズに応じて活用してみてください。