【海外事例】コンテンツマーケティング先進国から学べること
企業規模を問わず欧米企業のほとんどは、当たり前のようにコンテンツマーケティングに取り組んでいます。そして、その発展系とも言えるインバウンドマーケティングも盛んです。
このようなコンテンツマーケティングに真剣に取り組んでいる海外事例に学ぶことが多いと思います。
今回紹介するのはそんなコンテンツマーケティングの海外事例5選です。
マーケッターの参考になるような事例を集めましたので、今後の戦略に役立てていただけましたら幸いです。
Has Been Coffee - ノウハウをコンテンツ化
Has Been Coffeeは、イギリス・スタッフォード初のコーヒーブランドであり、世界各地のコーヒー豆をオンラインで購入できることから人気を高めています。
動画コンテンツによるコーヒー特集
Has Been Coffeeが運営する「In My Mug」は毎週更新されるYouTube動画コンテンツであり、これまで400個以上ものコンテンツを配信しています。
動画では1回につき1つのコーヒー豆が紹介され、産地情報や各コーヒー豆に対する最適な淹れ方などを紹介。
創業者であるStephen Leighton氏自身が配信していることもあり、ブランドへの信頼度とエンゲージメントを向上させる上で大きな効果を発揮しています。
新規ユーザーにとっては購買検討の場にもなり、純粋にコンテンツを楽しむリピーターも多く存在しています。
公式サイトでもノウハウを配信
Has Been Coffeeでは公式サイトにおいてもコーヒーの基本的な淹れ方や、各コーヒー豆の解説、産地ごとの旬時期などの情報を提供しています。
このように“コーヒー”という一点にテーマを絞った上で、あらゆる情報を網羅していることでコーヒーに絡み合うあらゆるニーズに対応しているのがポイントでしょう。1つのテーマを決めたら深堀してユーザーのニーズに対応することが重要ということでしょう。
“リアル”を伝えて安心感を煽る
さらに「Has Blog」では、Stephen Leighton氏が産地を訪れた際の旅について綴っており、常に"リアル”を伝えていることで安心感を得ると同時にコンテンツとしての価値を高めています。
Has Been Coffeeのコンテンツマーケティングはコーヒーに対する"想い”がひしひしと伝わり、ユーザーの心をガッチリと掴んでいる良い事例でしょう。
Has Been Coffee:https://www.hasbean.co.uk/
In My Mug:http://www.inmymug.com/
Has Blog:http://www.hasblog.co.uk/
Tourism Ireland - 興味関心に直結したコンテンツ作成
Tourism Irelandは世界各国のユーザーに向け、アイルランド観光を提供する旅行代理店であり、質の高いコンテンツマーケティングでは幅広いユーザーにアプローチしています。
ディスプレイ広告からのシフト
多くの企業がディスプレイ広告で低い費用対効果を実感しながらも、その手法から抜け出せないことが多く、効果的なマーケティングを展開できていません。
コンテンツマーティングは効果が出るまで時間がかかってしまうため、短期的に効果を発揮するマーケティング手法に流されがちなのが大きな理由でしょう。
しかしTourism Irelandでは思い切った戦略変更によりコンテンツマーケティングへとシフトしました。今では質の高いユーザーを自社に取り込むことに成功しています。
パーソナライズされたコンテンツ
Tourism Irelandでは、ペルソナやカスタマージャーニーなどをしっかりと定義し、パーソナライズされたコンテンツを適切なユーザーに届けることで、直帰率33%減など大きな効果を得ています。
Tourism Ireland:https://www.tourismireland.com/
無料Eブック:サイト流入/見込み客/売上を伸ばすための25のWebサイト必須項目
+Babbel - ターゲットを絞ったコンテンツ配信
+Babbelは写真と音声を活用したコンテンツで、多言語習得プラットフォームを提供するサービスです。
ターゲットが“楽しい”と感じるコンテンツ作成
+Babbelではターゲットを若年層、旅好きといったユーザーに絞り込み、とにかく“楽しい”と感じてもらうことでまずは語学への興味を喚起することに徹してします。
こうしたコンテンツを配信する「The Babbel Magazine」では多くの旅行系Webライターを起用し、常にホットな最新情報を配信することでターゲットへのリーチに成功しています。
タレントを起用した動画コンテンツ
もう一つ注目すべきはタレントを起用した動画コンテンツです。Youlden兄弟と呼ばれる他言語を操る双子タレントによる「+Babbelを使って一週間でトルコ語をマスターする」などのコンテンツが人気を博し、大きな成功を収めています。企画物を定期的におり混ざることも重要ということなのでしょう。
Youlden兄弟の露出が国営TVにまで及んだことから、さらなる追い風となっているようです。
+Babbel:https://www.babbel.com/
Life Time Fitness - ペーパーマガジンの特性を利用
Life Time Fitnessはフィットネス総合情報を提供するポータルサイトであり、会員向けに限定コンテンツや施設情報などを提供しています。
Webコンテンツには“ノイズ”がある
Webコンテンツを閲覧しているユーザーは、友人からのメッセージやSNSからの通知など、常に“ノイズ”が入り混じっている状態でもあります。
こうした環境ではコンテンツに集中できず、早々に離脱してしまうことも少なくありません。
そこでLife Time Fitnessでは「Experience Life」と呼ばれるペーパーマガジンを発行し、“ノイズ”のない環境でコンテンツに集中させることができます。
デジタルマーケティング全盛期だからこそ
ワンクリックで好きな情報を閲覧できる時代、デジタルマーケティングが盛り上がるのは必然でしょうが、ユーザーは思っているより“リアルな”コンテンツに飢えているのかもしれません。
こうした中でペーパーマガジンなどのリアルコンテンツを展開することは、競合にはない大きなアドバンテージになるでしょう。
Life Time Fitness:https://www.lifetimefitness.com/
The line - ストーリーを伝えるコンテンツ作成
The lineはニューヨークとロスに拠点を置き、ファッションからコスメ、インテリまで提供する総合ブランドです。
商品以外のコンテンツを配信する
The lineが展開するコンテンツマーケティングのポイントは“商品以外のコンテンツ”を中心にしていることです。
商品一つ一つの誕生秘話、デザイナーの想いなどを赤裸々に綴ることで、ユーザーに安心感を与え商品価値を高めています。
こうした高級志向ブランドを提供する会社では、やはりストーリーを伝えるコンテンツマーケティングが必要になります。
The line:https://www.theline.com/
まとめ
いかがでしたでしょうか?
インバウンドマーケティングの先駆者でもあるHubSpotでは、これからのマーケッターはパブリッシャーである必要があると言っているのもうなずけます。
コンテンツマーケティングは、予算やリソースが限られた中小企業でも十分に戦っていけるマーケティング手法の一つであることは間違いありません。
今回紹介した5つのコンテンツマーケティング海外事例は、始めようと思えば明日からでも取りかかれるものばかりです。
ぜひユーザーに喜ばれるコンテンツマーケティングを始めてはみてはいかがでしょうか。