BingのSEO対策とは?ポイントやウェブマスターツールについて解説

SEO対策」と言えば、Googleの検索エンジンに対する最適化を指すことが多いです。検索エンジンのシェアでは、Googleが圧倒的なためです。しかしBingという検索エンジンもあり、これに対するSEO対策も、アクセス増加には大切でもあります。ここでは、Bingそのものに関する情報や、BingのSEO対策でのポイントを解説していきます。

Bingとは

そもそもBingとは

Bing(ビング)とは、検索エンジンの一種です。Microsoftが提供しているもので、Windows10で標準搭載されているブラウザ「Microsoft Edge」において、デフォルトの検索エンジンです。また、MSN Japanでも使用されています。

検索エンジンと言えば、Googleが一般的で、シェアもかなりの割合を占めています。しかしWindows10を使い始めたユーザーが設定を変更しなければBingを使い続けるということもあり、近年では今後Bingもシェアが伸びていくのではないかと注目されています。特にパソコン初心者やブラウザにこだわりのない人などが多く使い続けることが予想され、実際、50代以上の方の利用率が高いことが分かっています。

また独自の検索技術が用いられているという特徴もあり、同じ検索の方法によっても、結果には違いがあります。Googleでは上位表示されていても、Bingではそれほど上位に食い込まないという現象も起こるでしょう。根本的なSEO対策ができていれば、いずれの検索結果においても比較的上位に表示されることが予想されますが、検索技術の内容に違いがあるため、それぞれで取るべき具体的な対策は異なるものになってきます。その結果ランキングにも差が生じているのです。

BingのSEO対策を考える必要性

Googleの利用率がかなり高く、Bingへの対策が軽視されることもあります。やはり利用者数がそれほど多くないためです。

しかし、訪問者を少しでも増やすこと、および将来的なリスク要因を減らすためにもBing対応は欠かせません。すでに説明したように、Windows 10やMSN Japanのデフォルトで設定されていることもその理由のひとつですが、ほかにも理由はあります。

例えばアメリカでは日本よりもBingの利用割合が高いということや、Googleにだけ依存しすぎると大きな仕様変更が生じた際に多大な影響を受けてしまう可能性があることが挙げられます。国内では5%にも満たないシェアですが、アメリカではその倍ほどはシェアがあります。いずれにしろ全体から見ると多いとはいえないものの、無視できる割合でもありません。

まだあまりBing向けSEO対策は広まっていないと考えられるので、先んじて対応しておくことをおすすめします。早くから他サイトに差を付け、Bing利用率の上昇に備えておきましょう。

BingのSEO対策におけるポイント

次に、SEO対策をする際、知っておくべきポイントを説明していきます。アルゴリズムなど、方針の大枠を捉えていきましょう。

アルゴリズムについて知る

Bingでは、被リンクやソーシャルメディア、品質や信頼性、ユーザーエンゲージメント、鮮度、そして読み込み速度などが重要視されています。例えば、内容が明確で、ユーザーが探しやすい場合や、信頼されているサイトからの関係性が深いとよい評価が得られ、上位に表示されやすくなるでしょう。

被リンクに関しては、権威あるサイトからのリンクがあるとよりよい評価を受けやすくなりますが、意図的に作り出した不正なリンクで評価を得ようとしても逆効果となりますので注意しなければなりません。

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品質および信頼性の観点からも、不快な発言や軽蔑的な表現が使われていると評価を落とすことになってしまいます。そのため閲覧した人が不快になるようなものはできるだけ避け、その一方で著作者の透明性を高めるよう努めるとよいでしょう。

ほかにも、常に最新の情報を提供するよう配慮して新鮮な状態を保つことも重要なポイントとなります。また、読み込みにかかる時間も評価を大きく左右する要因です。なかなか読み込まれないと訪問者は離れていってしまいますので、この点も考慮が必要です。

このように見ていくと、ほかの検索エンジンと類似する点が多いことがわかります。しかしBingでは特に、画像や動画、SNS上のデータがより重視されるという特徴を持つと言われています。例えばSNS上での「ツイート数」や「リツイート数」なども、検索順位に作用するとされているのです。「SNSアカウントの持つ影響力」が大きければ検索結果にもよい影響が及ぶことになるでしょう。

ウェブマスターツールを活用する

Bingにも「Google Search Console」のようなツールがあります。SEO対策を講じる際には、まずこれを活用することから始めましょう。なお、ここではその概要を説明し、次項以下でより詳しく解説していきます。

「ウェブマスターツール」の機能を簡単に挙げると、「サイトマップの送信」・「URLの送信によるインデックスの促進」・「モバイルフレンドリーテスト等による問題点の指摘」などがあります。URL等を送信するだけで流入を大きく増やせられることもありますので、細かなテクニックを実行していく前にまずはこのツールですぐにできることから始めたほうが効果的と言えます。

現状、Bingでランキング圏外となっているような場合には大きく改善される可能性も高いです。実際、これらの施策により流入が一気に増えたという事例もあります。今後の施策を考えるのにも役立ちますので、ぜひ導入しておきましょう。

BingのSEO対策でのウェブマスターツール活用ポイント

それではこのツールを活用するポイント、手順を見ていきましょう。ここでは初心者向けに導入段階からURL等の送信、その他有用な機能に関して解説していきます。各機能の詳細情報や最新の情報を知りたいという方は公式の方で一度確認しておくとよいでしょう。
(公式URL:https://www.bing.com/toolbox/webmaster/?cc=jp

ウェブマスターツールへ登録する

まずは登録しましょう。アカウントを作成し、自身のサイトを登録することから始めます。
当該ツールはMicrosoft社が提供しているものであるため、Microsoftアカウントを持っているのであればそのまま使うことができますし、GoogleやFacebookのアカウントを活用して登録することも可能です。またGoogleのSearch Consoleをすでに使っているのであれば、その情報をインポートすることもできるため、連携して導入するのもよいでしょう。

URLを送信する

いずれかのアカウントを使ってサインインができれば、次に対象となるサイトを登録します。簡単かつ効果的な対策のひとつです。

ダッシュボードから、サイト設定へ進み、「URLの送信」を押下しましょう。該当ページのURLを入力して送信するだけで完了です。これだけでその部分に関してはクロールが促進されます。ただし一定期間内に送信できる数には限度がありますので、基本的には新しくページを設けて公開したときにこの機能を使うようにしましょう。

サイトマップを送信する

サイトマップの送信をしておくことで、内部の巡回がされやすくなり、クロールの効果を高めることができます。上述の「URL送信」では該当するページ単位の問題でしたが、こちらはサイト全体に対する効果があります。

こちらもダッシュボードからサイト設定へ進み、「サイトマップ」を押下しましょう。事前にサイトマップを作成しておき、そのURLを入力して送信するだけで完了です。

なお、登録を完了させるには所有権の確認を行う必要があります。自分が管理していることを示すため、ソースコードに指定のコードを貼り付け、確認を行います。指定された<meta>タグをコピーし、サイト上の<head>タグの終了前(</head>のコードの1行上)にペーストするだけです。

サイト改善の参考データを確認する

最後に、ウェブマスターツールに搭載されている、サイト改善のために使える有用な機能をいくつか紹介していきます。

「接続ページの登録」では、SNSのURLを入力し登録しておくと、それぞれにおけるクリック数や表示件数等の情報をBingに伝えることができます。また、管理画面からそれらの情報をチェックすることが可能です。

「ページトラフィック」では、登録したサイトに関する、クリック数や表示回数などの情報を確認できます。検索結果にどの程度表示され、その結果クリックされるに至ったのか把握することに役立ちます。

「キーワード検索」ではページごとではなくサイト全体に対する流入において、どのようなキーワードがきっかけとなったのか把握できます。運営者が想定していなかった、意外な検索で訪問されていることに気づけるかもしれません。

ほかにも、レポートをチェックすることでエラーとなっている部分や、修正すべき箇所の指示に加え、「具体的にどの部分を修正すべきか」といったことまで指摘してくれるなど、運営者に向けた多くの機能が提供されています。

BingのSEO対策にはウェブマスターガイドラインも参照

Bingにおける根本的なSEO対策を施すためには、公表されているガイドラインを確認することが重要です。

これは「運営者に向けた仕様書」のようなものであり、Bingの検索アルゴリズムで重要視されていることなどが記載されています。下の公式ページを確認し、最新の情報に基づいて対策を行うとよいでしょう。

英語での記載になっていますが、翻訳機能を使えばほとんどは理解可能でしょう。最も信用できる情報がここに記載されていますので、具体的にどのようなことをすべきなのか、困ったときにはウェブマスターガイドラインを参照してください。

初心者でも手を付けやすいよう、入門編から構成され、そのほか基本的な構成の方法やセキュリティ面での評価に関すること、よくある質問のまとめ、さらに上級者向けの高度なトピックまで公開されています。

初めてBing対応に着手する場合には基礎的な項目だけでも目を通しておくとよいでしょう。
(公式サイト:https://www.bing.com/webmaster/help/webmaster-guidelines-30fba23a

まとめ

SEO対策の上でGoogleには着目していても、Bingについては知らなかった方も多いのではないでしょうか。一般的な知名度は低い検索エンジンですが、今後伸びてくる可能性もあります。また、すでに一定の利用率はあるため、対策を講じておくと他サイトに差を付けられるかもしれません。まずはウェブマスターツールを使い簡単にできることから始めていきましょう。

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